膀胱がん|主な治療法|泌尿器科

膀胱がんの病期分類

膀胱がんの進展度

Tis 上皮内がん  
Ta 乳頭状非浸潤がん 表在がん
Ta(浸潤なし)
T1(粘膜下結合組織まで)
T1 粘膜上皮下結合織に浸潤するがん
T2a 浅筋層に浸潤するがん 浸潤がん
T2a(筋層の内側1/2に留まる)
T2b(筋層の内側1/2を超える)
T3(膀胱周囲の脂肪組織に広がっている)
  T3a・・・顕微鏡確認
  T3b・・・目視確認
T4(隣接臓器に広がる)
  T4a・・・前立腺、精嚢、子宮、腟
  T4b・・・骨盤壁、腹壁
T2b 深筋層に浸潤するがん
T3a 顕微鏡的
T3b 肉眼的(膀胱外の腫瘤)
T4a 次のいずれかに浸潤する腫瘍:
前立腺間質、精嚢、子宮、膣
T4b 次のいずれかに浸潤する腫瘍:
骨盤壁、腹壁
膀胱がんの病期

膀胱がんの病期分類

  リンパ節 ・ 転移
N0
リンパ転移なし
M0
遠隔転移なし
N1
リンパ転移あり
M1
遠隔転移あり
大きさ
広がり
(T因子)
Ta 0a 0a
Tis 0is 0is
T1
T2
T3
T4a
T4b
膀胱がんの病期

膀胱がんの治療法

手術(外科治療)

①TURBT(経尿道的膀胱腫瘍切除術)

全身麻酔あるいは腰椎麻酔を行って、専用の内視鏡を用いてがんを電気メスで切除する方法。筋層非浸潤性がんの場合、病態によってはTURBTでがんを完全に切除できることもありますが、表在性がんは膀胱内に再発しやすいという特徴があり、再発のリスクが高いと判断された場合には、手術当日あるいは翌日に再発を予防する目的で、膀胱内に生理食塩水で溶解した抗がん剤を注入する膀胱内注入療法が併用されることがあります。

  • 手術後、尿を体外へ誘導するために、膀胱内に管(カテーテル)を留置し、後日に抜去しますが、状況によっては数日間留置することもあります。組織検査の結果、ハイリスク筋層非浸潤性膀胱がんと判断された場合には、再度TURBTが行われることがあります。

②膀胱全摘除術+尿路変向術

膀胱全摘除術・・・筋層浸潤性がんと一部の筋層非浸潤性がんの最も有効な治療法とされる手術です。全身麻酔で、下腹部を切開し、尿管切断のあと、膀胱の摘出を行い、男性の場合は前立腺と精嚢(せいそう)も摘出します。がんの状態によっては尿道も摘出することもあります。女性では子宮と腟壁の一部、尿道をひとかたまりとして摘出します。
最近は腹腔鏡下手術や、ダヴィンチによるロボット支援手術(先進医療として保険適応外の診療と保険診療が併用される)で、膀胱全摘除術を施行する場合もあります。

尿路変向術・・・膀胱を摘出すると腎臓でつくられた尿を何らかの方法で体外に排出する必要があります。そのための手術が尿路変向術です。尿路変向術は将来QOL:クオリティ・オブ・ライフ(QOL:生活の質)に大きく関わってきますので、事前に担当医や看護師の説明を繰り返し聞いて十分理解し、納得して選択することが大切です。現在、わが国では回腸導管が最も多く実施されていますが、尿管皮膚瘻(ひふろう)や自排尿型新膀胱なども行われています。
深達度に応じて、膀胱全摘の前後に化学療法を考慮します。また、膀胱部分切除を行うこともあります。

化学療法

通常、多臓器への転移のある症例は、膀胱全摘除術の適応外となるため、抗がん剤による化学療法が治療の中心となります。