掲載日:2024年10月21日
-
糖尿病の発症には遺伝的要因に加えて、肥満や運動不足、食生活の乱れが発症に深くかかわっているため、食生活に気を付けることはとても大切です。
糖尿病にならないためには日常生活に必要なエネルギー量の食事を摂り、 適正な体重(太りすぎず、痩せすぎず)を保つことが糖尿病のリスクを減らすためには重要です。
適切なエネルギー摂取による食事療法は、肥満などメタボリック症候群、高齢期でのサルコペニアやフレイルの予防にもつながります。
糖尿病になった場合の食事も基本的には糖尿病にならないための食事と気を付けることは同じです。
糖尿病の治療法には、食事療法、運動療法、薬物療法の3つの方法があり、その中でも食事療法は、どのような治療をしている人に対しても必要な糖尿病治療の基本となります。
健康を保つには、さまざまな栄養素(炭水化物、たんぱく質、脂質など)を過不足なく摂取することが大切で、目標としたい食習慣は以下の3つになります。
- 規則正しい時間に食べる
- 3食のエネルギー量は同じくらいにする
- 毎日の間食を習慣にしない
朝の欠食、夜遅い時間帯の夕食といった食習慣は肥満を助長してしまい、血糖値が高くなる原因となります。適正なエネルギー量で、バランスの良い、規則正しい食事を摂取することが重要です。糖尿病だからといって食べてはいけないものはありませんが、ブドウ糖や果糖、ショ糖などの単糖類(ジュース、お菓子など)は、糖の吸収が早いため血糖値が上がりやすいため、注意が必要です。
また、外食を利用するときは、ラーメンとチャーハンといったように炭水化物を多く含む料理を組み合わせることがないようにしましょう。
一方で、炭水化物を極端に制限することによって糖尿病に効果があるか、また安全なのかについては、まだ明確に分かっていないのでお勧めできません。
最近のガイドラインでは年齢や活動量、生活背景などに応じて患者さんごとに個別に摂取エネルギー量などを設定し、食事療法を行うことが推奨されています。食事療法についてわからないことがあればかかりつけの医師や管理栄養士に相談してください。
- 「糖尿病学習(教育)入院のご案内」
- 「糖尿病・内分泌代謝内科」
- コラム「こんな症状がでたら糖尿病かもしれません」
- コラム「糖尿病で起こりうる合併症(し・め・じ)について」