トゥルービーム・リニアック

トゥルービーム・リニアックとは

トゥルービームは、リニアックの中でも最新の機器であり、全身のどの部位に対しても、がんの種類やステージに合わせて柔軟な治療が可能な放射線治療です。体表の赤外線マーカーを使用した体輪郭や、X線撮影を使用した骨構造や、コーンビームCTを使用した内臓・腫瘍での正確な位置合わせができます。

  • トゥルービーム・リニアックとは
  • 「Linear accelerator リニアック」は、日本語では「直線加速器」といわれるもので、主に癌の治療に使われる放射線治療機器です。リニアックによる放射線治療は、治療台の上に数分間安静に寝ているだけの治療で、放射線が当たっている間、体に苦痛を感じることはありません。

    仕事やこれまでの生活を続けながら治療をすることができます。治療すべき患部が明確であれば、全身のどの部位でも治療対象となります。
    がんの種類やステージに合わせて、ひとりひとりの目的に合わせた柔軟な対応ができることがリニアックによる放射線治療の最大の特徴です。

◆新百合ヶ丘総合病院では、平成29年1月初旬よりスタートしました。

リニアックによる治療の流れ

1.放射線治療科・リニアック治療部 初診受診

最初に担当医による診察を受けていただきます。治療の適否を判断したうえで、治療の目的、副作用、予想されるスケジュール等を説明いたします。わからないことがありましたら遠慮なくご質問ください。


治療にご同意いただけましたら、治療計画や治療開始日の日程調整をします。

※初診日は説明と日程調整のみです。実際の治療を行うわけではありません。

2.治療計画

治療計画とは、患者さんおひとりおひとりの病状に合わせた放射線治療を行うための大切な準備作業です。初診日から数日以内に行われます。

毎日正しく放射線を照射するためには、毎日同じ姿勢で安静に寝て頂くことが必要です。必要に応じて、補助具を用いたり固定具を作成することがあります。

治療計画のあと、看護師による治療オリエンテーションが行われます。わからないことがありましたら遠慮なくご質問ください。

撮影したCT画像から病巣を抽出し、どのように放射線を照射するかを、専用の放射線治療計画用コンピュータで検討します。この際、より効果が高く、可能な限り副作用を低減させられるような放射線治療方法を計画します。

担当医が患者さま個別に最適な治療法を計画するために、十分な時間をかけて綿密な作業を行っておりますため、治療開始日まで必要な日数を頂戴しております。

3.治療開始

  • リニアック
  • 治療計画の数日後(土日休日を除く)に治療を開始します。原則として月曜日から金曜日の週5回(祝日は除く)治療を行います。外来通院治療の場合は、原則的に予約制となっております。

    治療回数は患者さまおひとりおひとりの病状により異なりますが、2~6週間かかることが一般的です。なお、回数や治療期間は初診日に担当医により決定されます。

    治療は、治療計画の際に体につけた印をもとにして、放射線治療技師が治療部位に位置を合わせていきます。照射部位確認のための照合作業を行い、必要に応じて微調整をします。治療開始日は照合作業などのため30分前後の時間がかかります(治療部位・方法によってはもう少しお時間がかかることもあります)が、2回目以降は10~15分程度で終わります。

原則週に1回、担当医の診察があり、副作用の確認や病状の確認を行います。診察日以外は、問診票を記入していただき、看護師が体調の確認を行いますが、わからないことやご不安なことがありましたら遠慮なくスタッフにお尋ねください。

4.治療中について

治療効果を保つためには、なるべく予定されたスケジュール通りに治療にいらしていただくことをお勧めしております。しかしながら、副作用の状況等によっては、担当医の判断により治療が一時中断されることがあります。また、やむを得ない事情がある場合などはご相談ください
その他、治療機器のメンテナンスのため治療休止となる場合があります。ご承知おきいただけますようお願い申し上げます。