掲載日:2025年5月28日
はじめに
発声とは、喉にある声帯を呼気で振動させて声を出すことです。
構音とは、音声をもとにして唇や舌を使い、母音・子音をつくる操作のことをいいます。
今回は子どもたちが、声を出し、言葉を話す過程を考えてみます。
発声
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産まれたばかりの赤ちゃんは産声として泣くことで発声を獲得し、その声を使っていくことで、成長とともに声の強さや高さ、リズムを学習していきます。
構音
真似をするのが簡単な音・口の使い方が簡単な音から獲得していきます。
- 2〜3歳:母音(あいうえお)、両唇音(パ・バ・マ)
- 3〜4歳:奥舌音(カ)、一部の舌尖音(タ・ダ)
- 4〜6歳:摩擦音(サ・ザ・シ)、破擦音(チ・ツ)はじき音(ラ)
ご紹介した年齢はあくまで目安です。
おわりに
日本語の音の中でもサ行やラ行、「チ・ツ」等は難しい音ですので、2〜3歳の小さい頃に発音できなくても、成長の中で獲得できるケースは多いです。
しかし、小学校に上がる頃になっても発音が苦手だったり言葉が上手く出なかったりする場合は、もしかしたら言葉が喋りづらい原因が隠れているかもしれません。
聴力が弱い・対人関係の構築の真っ最中・言葉に興味が無い・舌が動かしづらいなどなど。原因は1つではなく、様々な要因が絡まりあっていることも多いです。
言葉の獲得について気になることがあれば、ぜひ一度小児科や言語聴覚士に相談してみてください。
参考:「舌小帯短縮症 ―第2版―」 伊藤泰雄
「言語聴覚士のための基礎知識 音声学・言語学」 今泉敏 医学書院
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