リハビリテーション科コラム

理学療法の観点からみる「よい姿勢」とは

リハビリテーション科 理学療法士 天野 竜希

掲載日:2026年4月17日

はじめに

我々がリハビリテーションを行っているなかでよく「よい姿勢で立ってみましょう」「よい姿勢で歩きましょう」という声かけをします。ここでいう「よい姿勢」とはどういう姿勢なのか?それを解説していきます。

理学療法士の観点からみる「よい姿勢」

  • よい姿勢のイメージ
  • 我々が考える「よい姿勢」とは「保持するのに要する筋活動やエネルギー消費が最小である姿勢」と考えています。それは具体的にはこのような姿勢となります。

    立位:矢状面(身体を横から見た時の姿勢)で耳垂(じすい)-肩峰(けんぽう)-大転子(だいてんし)-膝蓋骨後面(しつがいこつこうめん)-外果(がいか)の前方が垂直線上にある姿勢

    座位:裏全体が地面に着き、坐骨結節(腰掛けた際に椅子と当たるお尻の骨)に体重がのっており、腹部が潰れないよう胸部を高い位置で保つことができる姿勢

よくみられる「わるい姿勢」

反り腰(ロードシス):
腰が過度に沿ってしまい、お腹の力が抜けやすい姿勢。「良い姿勢にしてください」とお伝えした際によくみられやすい。

猫背(スウェイバック):
身体より頭が前方にあり、胸と腰が丸くなり、骨盤が後ろに傾く姿勢。スマホやパソコンなどが普及してきた現代で多くみられやすい。

これらの姿勢が何年も続くと、筋肉のバランスが崩れ徐々に背骨が曲がっていき、自己での修正が難しくなります。

改善方法

両足の間に拳一個分で足を開き、顎を軽く引いた状態で頭の後ろ-両肩-お尻-踵を壁につけてください。壁と背中の間に簡単に手が入る方は、反り腰の可能性が高いです。お臍を壁に近づけていくようにしながら息を吐いてみましょう。難しければ、仰向けになり両膝を立てた状態で実施してみましょう。

また姿勢を保つには筋肉の支えが必要です。どんな姿勢を取れていても長時間となると必ず乱れてきます。そのため、時折立ち上がったり歩いたりして筋肉の休息をとることも重要です。なにかに熱中すると姿勢はおろそかになりがちなため、15~30分毎にタイマーをかけるなどで対策ができると良いでしょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか。まずは意識的に姿勢を修正していき、無意識でも保持できるように習慣化していきましょう。また、人それぞれ骨格は異なります。お困りのことがありましたら気軽に理学療法士に相談してみてください。

【引用・参考文献】
・Kendallの姿勢分類Florence Peterson Kendall、基礎運動学 中村隆一