出産サポート|産婦人科|妊娠・出産・産後 サポート

分娩について

出産サポート

当院では、可能な限り自然分娩と母乳育児を目指しています。
陣痛から分娩、回復までを一つのお部屋で過ごして頂けるLDRを3台完備しており、ご家族の方も付き添って頂け、また立ち会い出産が可能です。
お部屋は完全個室で母子同室となりますが、お母様のご希望によりいつでも新生児室でお預かりすることも可能です。

当院で分娩をご希望の方へ

  • 当院で分娩をご希望の方は19週までに早めに受診していただき、分娩予約をお取りください。
    他院を受診されていた方は紹介状・検査結果なども併せてお持ちください。
  • 安心した環境で出産されたいという理由から、ご実家に帰られる方が増えています。
    当院で里帰り分娩をご希望の方は15週から20週の間に一度紹介状を持って当院を受診し、分娩予約をお取りください。
    その後は、32週から34週の間に当院へお戻りください。
  • ※当院での分娩予約は、妊娠20週までとなっております。分娩予約時までに、入院保証金として20万円お預けください。

無痛分娩

当院の無痛(和痛)分娩の特徴~麻酔科医師による安全性の高い無痛分娩~

『無痛分娩』は麻酔を用いて陣痛の痛みを和らげながら分娩を行うことです。当院では産婦人科医師、麻酔科医師、助産師が協力して、安全性を最優先とした硬膜外麻酔による無痛分娩を行っています。分娩への悪影響や妊婦さんと赤ちゃんへの副作用に十分に配慮した麻酔を行いますので、陣痛の痛みが全くなくなるわけではありません。しかしながら陣痛の痛みが十分に和らぎ、一方でお腹のはる感覚が残り、妊婦さんが最後には自力でいきんで出産することを理想として麻酔を行っています。そのため当院では無痛分娩のことを、『和痛分娩』と呼ぶこともあります。

当院の麻酔法は硬膜外麻酔という腰に注射する方法になります。背骨の隙間を通して脊髄神経を覆う硬膜の外側に直径1mm程のカテーテルを留置し、麻酔薬を注入すると陣痛の痛みを和らげることができます。他の麻酔法と比較して、胎児への麻酔薬の移行が最小限に抑えられる方法です。硬膜外麻酔の重大な副作用として、発生頻度は非常にまれですが、神経障害、局所麻酔薬中毒、アナフィラキシー、感染・硬膜外膿瘍などが考えられます。当院は安全性を最優先に考え、硬膜外麻酔のカテーテルの留置を産婦人科医師が行うのではなく、経験豊富な麻酔科医師が行う体制を整えています。また当院の無痛分娩は24時間対応ではなく、あらかじめ日程を予約し、予約日に子宮収縮剤を用いて陣痛を誘発する計画分娩となります。予約日より前に陣痛が始まってしまうと、無痛分娩を行うことができない可能性があることをご了承ください。

麻酔によって陣痛の痛みを和らげる無痛分娩では、通常の分娩と比べて妊婦さんの疲労が軽減され、恐怖心も和らげられます。妊婦さんは気持ちに余裕をもって出産に臨むことができます。妊娠高血圧症候群の妊婦さんでは、陣痛による血圧上昇が抑えられる可能性があります。会陰切開や出産直後の診察・縫合などの痛みも緩和されます。産後の体力の回復が早くなることも期待されます。

麻酔により陣痛が弱くなってしまい、妊婦さんが上手くいきむことができず、自力での出産が困難となり、吸引分娩が必要となる可能性が高くなります。吸引分娩は医師が腟の中で赤ちゃんの頭に専用のカップを装着させ、吸引して引き出す方法であり、問題なく終わることがほとんどですが、妊婦さんの子宮破裂・産道裂傷、赤ちゃんの頭蓋内出血・血腫などのリスクがあるといわれています。

当院では無痛分娩を希望され、かつ医学的適応に基づいた計画分娩が可能である妊婦さんを対象としています。一方で、出血が止まりにくい方、背骨や脊髄神経に異常がある方などは無痛分娩を受けることができない場合もあります。

麻酔管理の都合上、受け入れ人数には限りがあるため、当院の無痛分娩は完全予約制となります。妊娠初期に分娩予定日が決定されると予約が可能となります。妊婦健診外来で担当医師・助産師に無痛分娩の希望があることを申し出てください。受け入れ人数の関係で、希望に添えないこともありますのでご了承ください。無痛分娩を予約された妊婦さんには、あらかじめ麻酔科医師の診察を受けていただきます。

当院の無痛分娩では、通常の分娩費用に加えて15万円の費用がかかります。この費用の中には硬膜外麻酔に使用する針やカテーテル、麻酔薬などの料金が含まれています。硬膜外麻酔を開始すると、その後の分娩経過や妊婦さんの満足度に関わらず費用が発生し、返金はできかねますのでご了承ください。無痛分娩を予約していても硬膜外麻酔を開始することができなかった場合には、費用は発生しません。

当院におけるJALA(無痛分娩施設)登録情報(JALA:無痛分娩関係学会・団体連絡協議会)

入院から分娩(出産)退院までのスケジュール

自然分娩(退院日:産後4日目)の、入院から退院までのスケジュール(一例)になります。

入院から退院までのスケジュール

入院から帝王切開(出産)退院までのスケジュール

帝王切開の、入院から退院までのスケジュール(一例)になります。

手術前日 手術日 手術後1日目 手術後2日目 手術後3~5日目 手術後6日目 手術後7日目
目標 ・分娩開始兆候なく状態良好である。 ・術後収縮不全を起こさない。 ・消化器症状なくガスがみられる。
・歩行・尿管抜去できる。
・産褥経過が良好である。 ・基本的な育児技術を習得できる。
説明
指導
・退院時まで母子手帳をお預かりします。
・病棟の案内と入院中の流れを説明します。
*ご家族は手術開始1時間前までに来院してください。
また、手術中はデイルームでお待ちください。
・体調が良ければ、母児同室の説明をします。
・出生証明書をお渡しします。

沐浴の実施
実施前にお部屋のipad で必ず沐浴ビデオをご覧ください。
(視聴していない方は実施できません)
退院指導(月・水・金 14:00 ~)

・母子手帳をお渡しします。
・午前中退院です
検査
処置
・モニターを装着します。必要時剃毛をします。 ・弾性ストッキングを着用し、帰室後は翌日までフットポンプを装着します。
・呼吸状態が安定するまで酸素マスクを使用することがあります。
・翌朝まで心電図モニターと酸素モニターを装着します。
・手術後は体温や血圧を適宜測定します。
・朝、採血をします。
・フットポンプを外します。
・モニターを外します。
・手術 4日目の朝、採血をします。血圧測定、尿検査、体重測定を済ませておいてください。 ・退院診察があります。
清潔 ・17 時までにシャワーを済ませてください。 ・シャワー浴はできません。
(必要時、お身体を清拭します。)
・お身体を清拭して、着替えをします。 ・状態が安定していればシャワー浴可能です。
排泄 ・手術室でお小水の管を入れます ・お小水の管を抜きます。
(体調によっては継続することがあります。)
活動 ・歩いて手術室へ向かい、ベッドで病棟に戻ります。
・手術後はベッド上安静となります。
(身体の向きを変えることは可能です。
・日中から安静解除となります。
(初回歩行はスタッフが付き添います。)
毎朝7:30 ~ 8:0 に、新生児室に赤ちゃんをお預けください。
検温、体温測定、黄疸のチェックを行います。

基本的には終日母児同室ですが、疲労感が強い時やお休みになりたい時などは、赤ちゃんを新生児室でお預かりしますのでご相談ください。

食事 ・夕食後より禁食です ・手術が午前中の方は7 時まで、午後の方は9 時まで飲水可です。 ・昼から食事開始となります。
(昼:5分粥 夕:全粥)
・朝から産科食となります。
以後の食事制限はありません。
・5日目の夕食はお祝い膳です。
(家族も2 名まで有料で追加可能)
*お食事はお部屋に配膳されます。体調がよろしければ、ナースステーション前まで 下膳をお願いします。
点滴
内服
・常用薬は、入院中は主治医の指示で内服していただきます。 ・9 時手術開始の方は手術室で点滴を挿入、それ以外は9 時過ぎに点滴を挿入します。
・翌日まで点滴があります。・手術室で赤ちゃんと面会します。
・ママがしっかりと動けるようになるまで、新生児室で赤ちゃんをお預かりします。ママの調子が良ければ、ベッド上で授乳ができます。
・日中に点滴を終了します。

鎮痛剤を使用することができますので、相談してください。

赤ちゃん ・小児科医が診察を行います。
・ビタミンK2 シロップを内服します。
・診察や体重測定を行いますので、毎朝7:30 ~ 8:00 までに赤ちゃんを新生児室へお預けください。
・集団指導室にて体温・血圧測定下さい。

・先天性代謝異常検査をします。(4日目)
・聴力検査(希望の方)を行います。(4日目)
・ビタミンK2シロッフを゚内服します。(4日目)
・退院診察があります。(6日目)

分娩費用(概算)

分娩は個人差があり、分娩時間や処置・薬剤などによって、お一人様それぞれ料金が異なりますので、何卒ご了承ください。
また、退院時一括でのお支払いをお願いしております。



経腟分娩(保険適用外)(入院期間:出産後 4~5日)
自然分娩・誘発分娩 約 70万円
無痛(和痛)分娩 + 15万円


※料金には、新生児管理料 20,000円/日・LDR・個室料金が含まれます。

入院期間が延長になった場合には、産科入院料が日数に応じて追加となります。
(産科入院料 : 産褥管理料 30,000円/日 、 新生児管理料 20,000円/日 )



帝王切開(保険適応)(入院期間:出産後 7~8日)
帝王切開 約 65万円


※料金には、新生児管理料 20,000円/日が含まれます。

別途、個室料金 10,000円/日が追加されます。

加入されている保険者に「限度額適用認定証」を申請し、事前にご提示いただくと、退院時の支払いが減額されることがあります。



注意事項
出産育児一時金直接支払い制度の事前手続きをいただくと、上記金額より50万円が差し引かれます。
※ 入院保証金 20万円(妊娠20週までにお預けください)は、退院時のお支払い金額に充当させていただきます。
※ 当院は産科医療補償制度に加入しています。分娩費用には産科医療補償制度の加入料金も含まれます。

令和5年5月8日から、新型コロナウイルス感染症は感染症法上の5類に移行いたしましたが、胎児や妊産婦様への感染防止のため、当院ではひきつづき入院前に新型コロナウイルス検査(COVID-19検査)を継続いたします。(検査料金5,600円(非課税))
検査に係る費用については、一旦お支払いただき(償還払い)お住まいの市町村で助成金が交付される場合があります。詳細については各市町村ホームページ又は市町村窓口へお問合せください。
ご負担をおかけしますが、みなさまに安心して診療を受けていただける環境の維持のため、ご理解とご協力をおねがいいたします。