PFC-FD™療法|新しい関節治療|整形外科

PFC-FD™療法とは

PFC-FD™療法は、患者さん自身の血液(血小板)由来の成長因子を活用する治療法です

PFC-FD™は、血小板の力を活用する治療法であり、血小板由来成長因子濃縮液を凍結乾燥保存したものの商品名・サービス名となります。「PFC-FD」は、セルソース株式会社がPlatelet-Derived Factor Concentrate Freeze Dryという造語の頭文字から名付けました。
※PFC-FD™は、セルソース株式会社の提供する商標です。

  • 血液中の血小板はさまざまな「成長因子」という、細胞の成長や増殖を促す物質を含んでいます。

    近年、スポーツ選手がひじの治療などに導入していることや、アンチエイジングの技術として知られはじめている多血小板血漿(PRP)療法は、自身の血液から血小板を多く含んだ成分だけを取り出し、傷ついた個所に注入する治療法です。

このように患者さんご自身の血液からつくられたPRPを濃縮させ血小板を活性化することで、より多くの成長因子を取り出します。(1)PFC-FD™療法は、成長因子を傷ついた個所に注入することで自己修復機能を促し、痛みの軽減や傷ついた個所の治療を目指します。
(1)Araki J, et all. Tissue Eng Part C Wethods 2012; 18(3):176-185.
※治療の効果には個人差があります。
※当院では現在、膝関節にのみ行っています。

PFC-FD™療法の特徴

① 自己修復機能の促進(1)
血小板に含まれる成長因子の働きによって、患部の自己修復機能が促進されると考えられます。
② 自己血液を使用するオーダーメイド治療
患者さんご自身の血液をもとに抽出した成長因子を使用するオーダーメイドの治療です。
③ 関節内注射による治療
PFC-FD™療法は、ひじ、ひざの関節内に注射器を使って注入するため、手術の必要はありません。
※当院では現在、膝関節にのみ行っています。
(1)Andia I, Maffulli N. Nat Rev Rheumatol 2013;9(12):720-730.

こうした症状や疾患で治療を受けている方、お悩みの方は医師に改めてご相談ください

  • 変形性膝関節症といわれた
    • 変形性膝関節症といわれた
    • 関節炎と診断されたことがある
    • 階段を登るときに膝が痛い
    • ひざに違和感がある
    • スポーツで関節を痛めた

成長因子の投与で期待できる効果

血小板に含まれる成長因子

  • 血小板に含まれる成長因子
  • 血小板由来の成長因子は、傷の修復に不可欠です。これらの成長因子を特殊な技術で濃縮して関節内に注射することで、痛みを和らげたり、損傷部位の修復が期待できます。(1)

    成長因子の働き

    ①抗炎症作用(2)

    血液中の血小板内には、炎症を抑える働きなどを持つ成長因子が含まれています。

    ②修復促進(2)

    血小板に含まれる成長因子は、自己修復に必要な細胞増殖を促進させます。

    ③コラーゲン産生を促進(3)

    血小板に含まれる成長因子による線維芽細胞の増殖は、骨や血管を作るための欠かせないコラーゲンの産生を促します。


    (1)特許6391872号
    (2)Andia I, Maffulli N. Nat Rev Rheumatol 2013;9(12):721-730.
    (3)Fei Y, et all. Curr Pharm Des 2013; 19(19):3554-3363

治療の流れ

① 問診・診察
関節の痛みや違和感の程度、これまでに行ってきた治療についてお伺いします。
② 採血
自己血液約50mlを採取し、再生医療センターに送り、検査・加工します。
③ 注射
次回来院時、関節に血小板由来の成長因子を注射します。

PFC-FD™療法についてよくある質問

Q.治療に手術は必要ですか?
この治療法は、ご自身の血液から抽出した成長因子をひじ、ひざの関節内に注射器を使って注入するため、手術の必要はありません。
Q.入院の必要はありますか?
多くの患者さんがこの治療を外来診療で受けており、基本的には入院の必要はないと考えられますが、治療を受ける際に、医師にご相談ください。
Q.高齢でも治療を受けられますか?
手術を行わない注射による治療ですので、高齢の患者さんでも受けることが可能です。
ただし、関節の状態によっては、年齢にかかわらず手術が適していることもありますので、医師とよく相談することが大切です。
Q.関節以外の症状で治療を受けられますか?
アキレス腱など、筋肉や腱の症状への対応となることもあります。患者さんによって異なるため、まずは現在の症状を医師にご相談ください。
Q.副作用はありますか?
患者さんご自身の血小板から抽出した成分を注入するため、重い副作用は少ないと考えられます。ただし、注射による一般的な副作用(痛み、赤み、腫れなど)が起こる可能性はあります。
Q.健康保険の適応となりますか?
現時点では自由診療で治療を行っております。費用は、およそ20万円(税別)となっております。
※採血後に感染症が確認された場合は注入中止となり、費用が1万円かかります。