ひざ・股関節の痛みについて|対象疾患・症状|整形外科

『歩き出す』ときや『階段の昇り降り』などの動作のとき、突然膝や股関節に痛みが走ったことはありませんか?これらの動作は、わたしたちが日常生活を送るうえで避けては通れません。 年齢を重ねるにつれて大きくなる膝や股関節の痛み・・・その原因のひとつが「変形性関節症」といわれています。

ひざの痛みについて

ひざ関節のしくみ

  • 健康な膝関節と関節炎

  • 膝関節は大腿骨(腿の骨)、脛骨(すねの骨)、そして膝蓋骨(膝の皿)から構成されており、関節の回りにある靱帯や筋肉で安定性を保つことにより、自由に曲げ伸ばし運動ができるようになっています。また、それらの骨の表面は弾力性があって、滑らかな軟骨で覆われています。軟骨は関節を動かしたり、体重が掛かった時の衝撃を吸収するクッションの役目をもっていますが、年齢を重ねるにつれてクッションの役割を果たす軟骨がすり減り、体重がかかるたびに軟骨の下の骨同士がこすれ合って痛みを生じたり、こわばったりするようになります。

変形性膝関節症

  • 変形性膝関節症

  • 膝関節に発症する慢性の関節炎です。多くが外傷などの明確な原因がなく、自然に発症してくるもの(一次性)で、レントゲンで関節のすき間(関節裂隙)が狭くなったり、骨棘が認められれば変形性膝関節症と診断されます。比較的女性に多く、年齢と肥満が関連するといわれています。

股関節の痛みについて

股関節のしくみ

  • 健康な股関節と関節炎の股関節

  • 股関節は脚の付け根にある関節で、胴体と脚の間にあります。 ここでは、大腿骨の丸い部分(大腿骨頭)が骨盤の受け皿の部分(臼蓋)にはまり込んでいます。関節部分の骨の表面は軟骨でおおわれ、股関節にかかる力を吸収するとともに大腿骨頭と臼蓋の動きをスムーズにしています。

    股関節は、人が立ったり歩いたりするときに体重を支える役割をにない、歩行時には体重のおよそ3倍、立ち上がりでは体重の数倍の重さがかかるといわれています。そして、時にはその軟骨がすり減り、やがて大腿骨頭と臼蓋の骨と骨が直接こすれて骨が変形してくると痛みを感じたりこわばりを生じたりします。 一般的な原因には変形性股関節症 関節リウマチ 大腿骨頭壊死症があります。また、転倒などによる骨折も歩行が困難となる原因のひとつです。

変形性股関節症

  • 変形性股関節症

  • 股股関節が痛くなる代表的な病気で、子供の頃の先天性股関節脱臼の後遺症や、股関節が浅い臼蓋形成不全などが原因となることが多いですが、加齢により股関節の軟骨がすり減ってしまうことが原因になることもあります。症状としては、歩行時などに脚の付け根(股関節)が痛み、股関節の動きが制限されるようになります。痛みが強い場合は、手術治療が勧められます。