変形性膝関節症の手術治療|整形外科

変形性膝関節症の治療には保存治療(手術をしない治療)と手術治療があります。当科では、他院で保存治療が無効であった患者さんに、適切な手術治療を提供しています。

膝周囲骨切り術

変形性膝関節症の多くは、ひざがO脚であるために、膝の内側の軟骨がへって痛みが生じています。

変形性膝関節症に対する手術の一つとして、人工膝関節置換術があり、痛みがとれたり、たくさん歩けるようになったりする治療効果があります。しかしながら、運動や肉体労働には、人工関節に負担人工関節置換術を行うよりも、関節を温存する骨切り術の方が望ましいとされています。

周囲骨切り術は、膝のちかくのすねの骨(脛骨)や大腿骨を切って、膝をすこしX脚に矯正する手術です。この手術を行うと体重がまだ正常な軟骨が残っている膝の外側にかかるようになり、痛みが軽減します。また、関節を温存している手術なので運動や肉体労働にも向いている手術です。

高位脛骨骨切り術

膝周囲骨切り術のうち、Opening wedge(開大式)高位脛骨骨切り術は、膝近くのすねの骨(脛骨)の内側から切って、人工骨を挟み込み、金属の板(プレート)とねじ(スクリュー)で固定して、膝のO脚を矯正する手術です。12~3度くらいまでの 矯正が可能です。手術後、1週位から徐々に体重をかける訓練をして、退院は手術後約3週間です。手術後1-2年後にプレートとスクリューを取り除く手術を行います。人工骨は患者さんの骨と置き換わりますので、最終的には人工関節手術とは異なり、体内に金属など異物は残存しない手術です。また人工骨は徐々に自分の骨と置き換わります。

  • 術前レントゲン写真

  • 術後レントゲン写真
    O脚が矯正されていることがわかります。

  • 術後5年のレントゲン写真

  • プレートが取りのぞく手術が行われています。人工骨のほとんどが自分の骨と置き換わって小さくなっています。

様々な膝周囲骨切り術

Opening wedge 高位脛骨骨切り術のほかに、患者さんの変形の状態や活動性に合わせて、様々な膝周囲骨切り術を行っています。変形が著しい患者さんには、大腿骨と脛骨の両方を骨切りする手術を行っています(Double level osteotomy)。