2021年9月13日掲載
緩和ケアのリハビリで、生き生きした生活を送ろう
がん性疼痛看護認定看護師
緩和ケアにおけるリハビリテーションの必要性
がん患者さんには慢性的な疲労感、倦怠感(からだのだるさ)が出現することがあります。
そのために日常生活に支障をきたしたり、思うように動けなくなったりすることで、時に大きなけがをしてしまうことがあります。それらを予防するためには、リハビリテーションは大変大きな意味を持っています。
緩和ケアにおけるリハビリテーションの目的は、患者さんに残っている能力を維持・向上させ、今までと同じくらいの生活レベルを保てるように支援することによって、患者さんの生活の質(QOL:クオリティー・オブ・ライフ)を大切する考え方に基づいて行われます。
がん患者さんのリハビリは、診断された時から必要になるといわれています。状態に応じて、リハビリの内容を変えながら行っていきます。
緩和ケア病棟でのリハビリ
緩和ケア医・看護師以外で、患者さんに濃厚に関わらせていただいているのが、リハビリスタッフです。
リハビリスタッフによる主なリハビリテーション
- 理学療法士による筋肉トレーニング
(歩行訓練・階段昇降・移動動作指導など) - 作業療法士による生活における身近な作業活動
(手芸、工作などを用いて、日常生活機能を回復・維持) - 言語聴覚士による飲み込みがうまくできない患者に訓練、指導、助言
- 日常生活の機能回復や改善のためのリハビリテーション
看護師はリハビリスタッフからリハビリの様子を聞いて、患者さんの気分転換としてリハビリを活用したり、日常生活の中でもできるだけ患者さんの持っている能力を生かせるように介助しています。
今年の七夕には患者さんがリハビリで作成した飾りを、緩和ケア病棟のラウンジに飾りました。