車いすには、さまざまな種類があり、調整機能があることをご存知でしょうか?
今回は普段使用している車いすのシーティングについてお話をさせていただきます。
はじめて、シーティングという言葉を聞く方も多いと思います。シーティングとは、椅子・車いすを利用して生活する人を対象に、座位に関する評価と対応(機器の選定、調整、マネジメントなどを含む)を行うことです。簡単に言うと、その方の体格に合わせて車いすを選定したり、調整していくことです。
車いすの種類について
車いすには、自走用と介助用の車いすがあります。自走用の車いすはその方が自ら操作するタイプであり、タイヤが大きく操作輪(ハンドリム)がついているのが特徴です。介助者用の車いすは介助者が操作するタイプであり、タイヤは小さく操作輪(ハンドリム)が付いていません。
また、その他にその方の体型に合うモジュラー型車いす、背もたれが下がるリクライニング車椅子などがあります。次に、シーティングの評価ついて述べていきます。

シーティングの評価
① 身体寸法
まずは、座位姿勢にて身体の寸法を測ります。その後、車いすの寸法を合わせていきます。

② Hofferの分類

③ マット評価
仰向けでの股関節・膝関節の動く角度を評価します。
シーティングの効果
- 関節の変形予防や柔軟性の維持
- 座っている時間の延長
- 食事の際の飲み込みの改善
シーティングを行うことで、今まで不安定だった座位姿勢を安定して座ることができ、身体機能の向上にも繋がっていきます。なにかお困りのことがありましたら、医師にご相談して下さい。
【参考文献】
・日本シーティング・コンサルタント協会:Hoffer座位能力分類
・廣瀬秀行:高齢者のシーティング 三輪書店 2014
・廣瀬秀行:障害者のシーティング 三輪書店 2014