2019年7月号

言語聴覚士って知っていますか?

リハビリテーション科 言語聴覚士 小杉 剛

最近は身近になってきた「リハビリテーション」ですが、リハビリテーションを実施する専門家である療法士には3つの職種があるのをご存じでしょうか?
理学療法士と作業療法士、そして言語聴覚士です。

2018年5月のコラムで当院の作業療法士 森から、作業療法士について解説してもらいました。今回は「言語聴覚士」についてお話したいと思います。

「言語聴覚士」って何?

  • 「言語聴覚士」って何?
  • 言語聴覚士はその名の通り、「言語」「音声」「聴覚」に関する障害に対して検査などを行い、必要に応じて機能回復や社会復帰を目指したリハビリテーションを行っていきます。また、「摂食嚥下」や「発達」などのリハビリテーションも担当しています。

    活躍の場は広く、当院のような医療機関だけではなく、施設や教育機関などで活動している言語聴覚士もいます。



「言語聴覚士」が行うリハビリテーション

私たち言語聴覚士が行うリハビリテーションについて少し紹介したいと思います。

言語訓練 失語症や構音障害(発音の障害)などの後遺症を発症した方に対し、コミュニケーション機能の回復を目標にリハビリテーションを行います。
高次脳機能訓練 脳卒中などの脳の損傷により、記憶・行為・学習などの能力に障害が残ることがあります。これらの症状に対して社会復帰を目標としたリハビリテーションを行います。
摂食嚥下訓練 嚥下(食べ物を飲み込む)機能が障害された方に対して、安全に食事をとれるように、口や喉のリハビリテーションや食事内容・姿勢の工夫などを行います。


今回は「言語聴覚士」についてお話させていただきました。このコラムを読んでいただいて、少しでも私たちのことを知っていただければ幸いです。

言語聴覚士は、他のリハビリ専門職である理学療法士・作業療法士に比べて国家資格となってから歴史が浅く、まだまだ発展していく分野です。
今後も新しい知識とスキルを学び、常に患者さんに最良のリハビリテーションを提供していきます。