神経聴覚耳科外来

慶應義塾大学 耳鼻咽喉科 小川 郁教授による診察を行っております。主に難聴(耳鳴)改善を目的とした鼓膜膜形成術、鼓室形成術等の手術も施行しております。

まず午前の一般外来を受診いただき、担当医が適応と判断した症例で予約を行なっております。

耳鼻咽喉科神経聴覚耳科 伊藤医師が担当しておりました耳鳴難聴外来は、6月末をもって終了いたしました。

ステロイド鼓室内投与について

難聴治療として以前より、突発性難聴などの内耳疾患の治療法として、ステロイドの全身投与が広く行われてきました。近年、ステロイド鼓室内投与療法が好成績であると報告されています。

ステロイドの全身投与では易感染性、高血糖、消化管潰瘍、骨粗鬆症などの副作用が問題となりますが、ステロイド鼓室内投与ではこれらの副作用の可能性はきわめて低くなるため、糖尿病などの合併症を有する内耳疾患患者ではステロイドの鼓室内投与が積極的に行われます。

治療方法

手技は専門的手技を必要とし、難聴側の鼓膜に注射針を穿刺(せんし)し、鼓膜の内側に直接ステロイドを注入いたします。注射後、注射をした耳側を上にして10分間安静にします。合併症としては、鼓膜穿孔(こまくせんこう)の残存や、却って聴力が悪化する可能性も挙げられます。

対象

当院での入院ステロイド点滴治療後8週間以内の感音難聴患者さんを対象として、主に神経聴覚耳科外来で行っております。

医師

小川 郁 医師

医師紹介

  • 小川 郁医師

  • 小川 郁(おがわ かおる)
    神経聴覚耳科

    【診療日】毎月第1金曜 午後
    ※変更になる場合がございます
    詳しくは外来診察担当表をご覧ください。

専門分野・得意な領域 耳科学、聴覚医学、頭蓋底外科
学会活動 医学博士/日本耳鼻咽喉科学会専門医・代議員/ 日本耳鼻咽喉科学会研修指導医/ 日本小児耳鼻咽喉科学会理事/ 日本気管食道科学会専門医・常任理事/ 日本聴覚医学会理事/ 日本耳科学会顧問/ 日本頭蓋底外科学会理事/ 日本頭頸部外科学会理事/ 国際耳鼻咽喉科振興会理事/ 国際聴覚医学会理事/ アジアオセアニア頭蓋底外科学会評議員 など
主な経歴
1981年 慶應義塾大学医学部 卒業
1983年 慶應義塾大学医学部耳鼻咽喉科助手
1991年 ミシガン大学 クレスギ聴覚研究所研究員
1995年 慶應義塾大学医学部耳鼻咽喉科専任講師
2002年 慶應義塾大学医学部耳鼻咽喉科教授