看護師コラム
手術室の看護師が手術チームの一員としておこなっていること
手術看護認定看護師 佐藤 淳子
2023/12/4掲載
① 手術室看護師は、何をしているの?
当院手術室
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手術室の看護師は、どんなことをしていると思いますか?
「メス!」と医者に言われて、パシッと渡す、そんなイメージではないでしょうか?
大体は一件の手術に看護師が2〜3名いて、器械を医師に受け渡す『器械だし』と、それ以外の全ての介助を行う『外回り』としての役割を分担しています。当院は総合病院であり、外科系診療科も多いためたくさんの手術の介助をしています。
② どんな役割があるの?
患者さんが手術室に入るまでに必要な器械や器具を準備しておき、手術で困ることはないか確認しています。手術中は各科の医師と、手術が安全に円滑に進むようチームで手術の介助を行います。最近では、ロボットなどの手を借りてより一層手術がしやすい環境を作っていますが、人間対人間の看護であることを忘れず器械に頼りすぎない観察や、看護の基本である『手当て』を心がけています。
③ 手術室看護師の特徴
手術室看護師は『病気や手術の方法について』『麻酔について』『手術が患者さんにもたらす影響』『術前・中・後の看護』などなど学ばなければならないことが多々あります。また看護大学や看護学校ではさらっとしか教わらない内容ばかりですので、新卒の看護師からは敬遠されがちです。
しかし、手術という一生に一度あるかないかの危機的な状況にある患者さんが、安全に手術を終えてまた家庭や社会へ元気に戻っていける様にサポートすることができる、とても貴重な場に看護師として働いている実感と、やりがいをもって日々過ごしています。
患者さんが安心して手術に挑むことができるようにするにはどうしたら良いか、手術以外の二次的な問題を負うことなく安全に手術を終えるためにはどんな看護援助が必要か、など考えながら後継の看護師育成にも取り組んでいます。
④ 手術を受ける患者さん・ご家族の方へ
手術室の看護師は、帽子とマスクが標準装備で目しか出ていなくて、「冷たそう」とか「怖そう」なイメージがあるかも知れませんが、患者さんに寄り添う看護を目指して日々奮闘しています。
外来看護師や病棟看護師、麻酔科医や外科系医師、メディカルスタッフとともに手術をサポートさせていただきますので、ご心配や気がかりなことなどがありましたら、手術室看護師が術前に病室にお伺いした際や、外来・病棟看護師にどうぞお気軽にお声かけください。
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