2020年7月掲載

腎臓を守るために

透析看護認定看護師/腎臓病療養指導士 神川 由美子

尿が泡立つ、尿が赤い、血圧が高い、むくみなどの症状はありませんか?

  • 腎臓を守るために
  • 上記の症状があるときは、腎臓の病気を疑います。腎臓は「沈黙の臓器」と言われ自覚症状に乏しいのです。

    腎臓の機能が一度悪くなるともとには戻らない場合が多く、末期腎不全になると腎臓の代わりとなる治療として「透析か腎移植」が必要となってきます。わが国の慢性透析患者数は、2018年末で約34万人と増加し続けています。

慢性腎臓病(CKD)は、加齢に伴う腎機能低下や生活習慣病が深く関わっています。さらに心筋梗塞や脳卒中、心不全などの心血管疾患や死亡のリスクが上がることが分かっています。日本人のCKDは約1,330万人いると推計され、成人約8人に1人はCKDです。

CKDの多くは、自覚症状に乏しいですが、血液・尿検査で診断が可能です。 糖尿病や高血圧といった生活習慣病の治療をすることで、腎臓への負担が少なくなり、CKDの進行を遅らせることができます。
ぜひ検査をして、腎臓を守ってください。

腎臓を守るために
腎臓は、腰より上の背部側に位置していて、左右にそら豆のような形をしています。大きさは、11cm、重さは、約150gあります。
腎臓の役割は、
1.体の老廃物を取り除く
2.体内の水分量や電解質を一定に保つ
3.血圧を調節する
4.血をつくる働きを助けたり、骨を強くしたりする

腎臓の機能が低下すると、尿に蛋白質が出てしまう

腎臓は血液を濾過して老廃物を尿として外に排出し、身体に必要なものは体内に留める働きをしています。

蛋白質は身体にとって、重要な栄養素なので通常はほとんど排出されません。しかし、腎臓の機能が低下すると蛋白質が漏れ出て尿の中に現れるようになります。それが蛋白尿です。
そのため蛋白尿が出た場合は腎臓病が疑われるのです。

腎硬化症とは?

腎臓の血管に動脈硬化が起き、血流が悪くなり、腎臓の機能が低下する病気です。
高血圧が長く続くと腎臓の中の血管にも圧力がかかり、血管が狭くなったりつまったりして血流が悪くなります。そのまま放置していると腎臓全体が硬くなり萎縮して慢性腎不全に至ります。

腎臓の機能が低下する主な原因

・高血圧
・糖尿病
・慢性糸球体腎炎
・加齢
が挙げられます。

特に高血圧は腎臓病原因となるだけではなく、進行も加速するので血圧の管理が大切になってきます。

日本の総人口(*)は、1億2593万人、そのうち28.5%が65歳以上で3592万8千人。総人口は前年より32万9千人減っているが、65歳以上の人口は30万4千人増えています。(2020年6月22日公表) 透析患者数は、現在33万人を超えています。

【参考文献】
(*)CKD2018ガイドライン
1:総務省統計局ホームページ2020/07/09
2:日本生活習慣病予防協会