栄養管理科コラム

「栄養成分表示を活用しましょう」

栄養管理科 管理栄養士 山室 美紗恵

2023/1/30掲載

  • 栄養成分表示を活用しましょう
  • 皆さん、『栄養成分表示』を確認していますか?

    表示されているのは知っているけれどしっかりと見たことはない、という方も多いのではないでしょうか。今回は『栄養成分表示』についてご紹介します。

『栄養成分表示』とは

包装容器に入れられた加工食品及び添加物には栄養成分表示が義務付けられています。

  1. 表示が義務付けられている栄養成分
    熱量、たんぱく質、脂質、炭水化物、ナトリウム(食塩相当量で表示)
  2. 表示が推奨されている栄養成分
    飽和脂肪酸、食物繊維
  3. 任意で表示されている栄養成分
    コレステロール、糖質、糖類、ミネラル(亜鉛、カリウム、カルシウム、鉄など)、ビタミン(A、B1、Cなど)など

栄養成分表示を見てみましょう

それでは栄養成分表示を見てみましょう。

① 栄養成分表示 1食分40gあたり
② エネルギー 178kcal  糖質 24.1g
③ たんぱく質 3.8g ⑤ 食物繊維 3.8g
④ 脂質 6.5g ⑥ 食塩相当量 0.08g
 炭水化物 27.9g ⑦ 鉄 3.7㎎

① 栄養成分表示

栄養成分表示を見るときには、まず栄養成分表示が示す量について確認します。
この栄養成分表示には<40gあたり>の栄養量が表示されています。
ものによって<1包装あたり>や<100gあたり>等、書かれているものもあります。
正しく栄養成分表示を見るために大切な部分です!

② エネルギー

エネルギー量を確認し、肥満や痩せを防ぎましょう。
1食のエネルギー目安は65歳以上の男性なら約700~800kcal女性なら約500~600kcal程度です。実際「すこしずつと思ってお菓子を食べていたけど、1日食べたものを計算してみると予想以上のカロリーだった」、「カロリーが低いと思って買ったけど、食べている量を量ってみたら表示量の3倍食べていて高カロリーになっていた」などということもあります。買い物の際にエネルギー量を見て購入するのもよいでしょう。

③ たんぱく質

たんぱく質の推奨量は65歳以上の男性60g/日・女性50g/日です。

④ 脂質

脂質の摂取目標量は1日摂取エネルギーの20~30%です。

⑤ 食物繊維

食物繊維の摂取目標量は65歳以上の男性20g/日以上・女性17g/日以上です。

⑥ 食塩相当量

高血圧や心疾患の予防・管理に食塩相当量の表示を確認しましょう。
塩分は摂取過剰になっていることが多く、減塩を心がけましょう。
「〇%減塩」「塩分控えめ」「食塩無添加」という栄養強調表示が減塩に役立ちます。

⑦ 鉄

表示が義務付けられている栄養成分以外の成分が表示されていることがあります。
例:亜鉛、カリウム、カルシウム、鉄、コレステロール、ミネラルなど


※②③④⑤⑥:日本人の食事摂取基準2020年版より
※②エネルギー:身体活動レベルⅡ自立しているもの
※医師より食事制限の指示がある場合は、その指示に従って下さい

まとめ

エネルギーやたんぱく質、脂質・炭水化物の量を見て、食事の質・バランスを整えましょう。
「栄養成分表示を知る」ほんの少しの知識が健康づくりに役立ちます!!

【出典】
日本人の食事摂取基準2020年版・消費者庁ホームページ