栄養管理科コラム

「夏バテ予防のための食事」

栄養管理科 管理栄養士 藤村 仁美

2022/8/4掲載

暑くなってくるとどうしても食べやすい麺類や果物のみなどの糖質に偏りがちです。エネルギー代謝を促すためにも、ビタミンや微量元素の摂取が必要です。

まずは主食・主菜・副菜の3つ揃えることを意識することから始めてみましょう。

  1. 【主食】ご飯・パン・麺類など炭水化物が中心
  2. 【主菜】肉・魚・卵・大豆製品などたんぱく質が中心
  3. 【副菜】野菜・海藻・きのこ類などビタミンや微量元素を含む

新百合ヶ丘総合病院の行事食

  • 土用の丑の日
  • 7月23日 テーマ「土用の丑の日」
    《メニュー》

    ・ご飯、清汁、うなぎの卵とじ、オクラトマトのところてん、きなこプリン

新百合ヶ丘総合病院では毎月2回行事食を提供しています。旬の食材を使用したメニューや行事にちなんだ料理を提供し季節を楽しんでいただけるようなお食事作りを心がけています。

栄養メモ

  • うなぎ
  • うなぎ

    夏バテ予防に効果的な食材として土用の丑の日にうなぎが食べられるようになったのは、江戸時代からと言われています。
    うなぎに含まれる栄養素をご紹介します。

(うなぎのかば焼き 100gあたり)

エネルギー 293kcal たんぱく質 23.0g
脂質 21.0g 炭水化物 3.1g
ナトリウム 510㎎ カリウム 300㎎
カルシウム 150㎎ リン 300㎎
0.8g 亜鉛 2.7㎎
ビタミンA 1500μg ビタミンD 19.0μg
ビタミンB1 0.75㎎ ビタミンB2 0.74㎎
  1. ビタミンA・・暗いところで見やすくする、目の粘膜を守る働きがあります。脂溶性ビタミンのため、油と一緒に摂取すると吸収率が高まります。
    ※ビタミンAの1日耐容上限量は18歳以上の男女ともに2700μgとなっています。体内に蓄積しやすい栄養素のため、うなぎを1回にたくさん食べたり、連日摂取は控えましょう。
  2. ビタミンB1・・糖質のエネルギー代謝を促す働きがあり、疲労回復を助ける効果があります。
  3. ビタミンB2・・脂質、糖質、たんぱく質をエネルギーに変える助けをする働きがあります。その他に細胞再生を促す作用があり、舌や口まわりの粘膜の炎症を予防します。
  4. 亜鉛・・細胞の成長を促す働きがあり、傷の治りを早める、美しい髪の維持、舌で味を感じる細胞味蕾を作る働きがあります。
<参考文献:日本人の食事摂取基準2020年版(7訂)>