栄養管理科コラム

「年末年始に向けて
~アルコールの程よい飲酒量ってどれくらい?~」

栄養管理科 保川 恵理

2021/12/29掲載

年末から年始にかけて、お酒を飲む機会が多くなる方もいるのではないでしょうか。今回はアルコールに関して情報をお届けします。

適度な飲酒とは?

厚生労働省による「健康日本21」において、「節度ある適度な飲酒」として、1日の平均純アルコールで約20g程度である旨の知識を普及することを目標としています。
では、純アルコール20g程度とはどのくらいの量なのでしょうか。

下記の表を参考に、普段の飲酒量と比較してみましょう。

お酒の種類と純アルコール量

アルコール度数(%) 純アルコール量(g) エネルギー(kcal)
ビール
(中瓶1本500ml)
5 20 202
清酒
(1合180ml)
15 22 196
ウィスキー・ブランデー
(ダブル60ml)
43 20 138
焼酎(35度)
(1合180ml)
35 50 356
ワイン
(1杯120ml)
12 12 88

なお、「節度ある適度な飲酒」としては下記のことを留意する必要があります。

  1. 女性は男性よりも少ない量が適量である
  2. 少量の飲酒で顔面紅潮を来す等アルコール代謝能力の低い者では通常の代謝能を有する人よりも少ない量が適当である
  3. 65歳以上の高齢者においてはより少量の飲酒が適当である
  4. アルコール依存症者においては適切な支援のもと完全断酒が必要である
  5. 飲酒習慣のない人に対してこの量の飲酒を推奨するものではない
  • また、アルコールにはエネルギーがあります。飲酒量によっては食事1食分のエネルギー程度をお酒から摂取している方もいるのではないでしょうか。

    体重増加が気になる方、最近お酒を飲む機会が増えた方など、一度節度ある適度な飲酒量について確認してみてはいかがでしょうか。

【参考文献】
厚生政労働省 健康日本21
第4版 エネルギー早わかり 女子栄養大学出版部