栄養管理科コラム
時間栄養学~健康的な食生活のヒント~
栄養管理科 藤村 仁美
2021/08/30掲載
時間栄養学とは
時間栄養学とは、体内時計の働きに基づいて「いつ食べるのか」「どのように食べるのか」という視点を考慮した栄養学のことです。体の中で行われている消化、吸収、代謝の働きは体内時計に大きく左右されています。体のリズムを整え、体調管理をしていきましょう。
① 朝食をしっかり摂りましょう
体内時計は毎日朝の光と朝食でリセットされます。朝食をとらないと体が目覚めないだけでなく、脳が栄養不足となり、仕事効率や記憶力低下につながります。また1.75倍肥満になりやすいと報告もあります。
≪朝ごはんをしっかり食べる≫
- 体内時計が整い朝型になる
- 脳が活性化し、仕事効率がアップする
- 太りにくい
② 食事量の比率「朝4:昼3:夕3」にしましょう
体内時計の働きで夕食の時間帯に食べたものは体に脂肪として蓄えるようになっています。そのため、夕食の量が多い人は太りやすく、体内時計が乱れ夜型になりがちです。1番の理想は「朝4:昼3:夕3」、夕食を減らすのが難しい場合はせめて「朝3:昼3:夕4」昼食と同程度の朝食をしっかり食べましょう。
③ 夕食は朝食から12時間以内にとりましょう
体内時計の働きで夕食の時間帯に食べたものは体に脂肪として蓄えるようになっています。そのため、夕食の量が多い人は太りやすく、体内時計が乱れ夜型になりがちです。1番の理想は「朝4:昼3:1日のうち寝ている間も含めて何も口にしない時間(絶食)が一定以上ある」こと、メリハリが必要です。
アメリカの研究で、1日14時間以上の間に食べている肥満がある人に、10~11時間の間だけ食べるように16週間コントロールしたところ、体重減少と睡眠改善が見られたといいます。絶食時間は12時間±2時間が許容範囲です。
もし残業や塾で夕食が遅くなる時は、理想の夕食時間に主食(パンやおにぎり)を食べて、帰宅後に主菜や副菜(肉や魚、野菜類など)をとるようにしましょう。
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例:朝6時起床-23時就寝
- 朝食を7時にとる場合、夕食は19時が理想
- 仕事で遅くなる時は19時に主食を食べる。帰宅後主菜・副菜を食べる
- 寝る前2時間は食べ物を口にしない