栄養管理科コラム

うまみ成分のイノシン酸が多い「鶏肉」

2020/6掲載

今月の栄養メモ


【鶏肉】

  • 新百合ヶ丘総合病院の行事食 春
  • 鶏肉は皮を除くと高たんぱく・低脂肪で豚肉や牛肉に比べて消化に良いのが特徴です。
    皮があるかないかで脂質の量が大きく変わります。皮を取り除くと脂質が減り、エネルギー量は半分程度まで減るため、脂質制限や減量でカロリーダウンが必要な方は皮を取り除くとよいです。

栄養成分ではそのほか、善玉コレステロール(HDLコレステロール)を増やすパントテン酸や、ストレスからの神経ダメージを防ぐ作用が期待できるナイアシンも豊富です。パントテン酸やナイアシンは偏り無く食事を摂取していれば不足の心配はありませんので主食・主菜・副菜をそろえて、バランスの良い食事を心がけましょう。
また、うまみ成分のイノシン酸も、牛肉や豚肉より多く含まれています。そのため、相性のよいうまみ成分であるグルタミン酸が多く含まれる昆布だしや野菜と料理するのもおすすめです。うまみの相乗効果により、料理に使う塩分量を減らす工夫となります。

《食品成分:若鶏肉100gあたり》
  1. 鶏もも皮つき:エネルギー204kcalたんぱく質16.6g脂質14.2gパントテン酸0.81㎎ナイアシン当量8.4㎎
  2. 鶏もも皮なし:エネルギー127kcalたんぱく質19.0g脂質5.0gパントテン酸1.06㎎ナイアシン当量9.4㎎
  3. 鶏むね皮つき:エネルギー145kcalたんぱく質21.3g脂質5.9gパントテン酸1.74㎎ナイアシン当量15.4㎎
  4. 鶏むね皮なし:エネルギー116kcalたんぱく質23.3g脂質1.9gパントテン酸1.92㎎ナイアシン当量16.9㎎

<参考図書:最新決定版食材事典 学研プラス、栄養の基本がわかる図解事典 成美堂出版、日本食品成分表2015年版(7訂)>

夏メニューのご紹介

  • 夏メニューのご紹介

  • 当院では6月~8月に夏メニューをご提供しています。

    6月12日夕食:
    ・ご飯
    ・バンバンジー
    ・冬瓜の中華煮
    ・果物(パイン)
    (メニューに使用している夏が旬の食材)
    きゅうり、パプリカ、冬瓜、パイン

バンバンジー(棒棒鶏)の主な材料

鶏肉、きゅうり、もやし、赤パプリカ、ドレッシング


新百合ヶ丘総合病院では毎月2回行事食を提供しています。
旬の食材を使用したメニューや行事にちなんだ料理を提供し季節を楽しんでいただけるようなお食事作りを心がけています。