栄養管理科コラム
認知症と食事について
2017/9掲載
認知症と食事
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わが国はかつてない超高齢化社会のため認知症高齢者が大幅に増え、大きな医療・社会問題になっています。認知症には複数種類があり、その中でも脳血管性認知症、アルツハイマー病の発生頻度が高く、食事を見直すことでリスクを減らすことができるとも言われています。どんなことに気を付ければよいのでしょうか?
< どんな人がかかりやすいの? >
- 脳血管性認知症
高血圧(中年から高齢期は特に注意)、糖尿病、メタボリックシンドローム、心臓疾患、喫煙者など - アルツハイマー病
糖尿病(耐糖能異常)、喫煙者など
< 食事は何に気を付ければ良いの? >
- 主食(ご飯、パン、麺類)、主菜(肉・魚・卵・大豆製品)、副食(野菜、キノコ、海藻類)を毎食摂り、乳製品・果物を1日1回摂るようにする
- 主食が多くなりすぎて、他のおかずが食べられなくなることを避ける
- 主菜は週2~3回は青魚を選ぶようにする
- 副菜の野菜は緑黄色野菜を中心にまんべんなく摂る
- アルコール量は適量にする
< 他に気を付けることは? >
- 禁煙
- 適正体重を維持する BMI(ボディーマスインデックス:体格指数)=22程度が目安
BMI=体重(kg)/身長(m)×身長(m) *身長はm単位 - 健康的な自分の歯を保つ
- 適度な運動を行う
以上の事に気を付けた食生活をして、認知症リスクを減らしていきましょう。
身体に役立つ知識:鮭の栄養
鮭の旬は9~11月。秋の味覚を代表する魚で川から海へ出て成魚となり、産卵のために再び生まれ育った川に戻ってきます(母川回帰)。川を遡る途中の成熟までにまだ間があるものが、脂がのっておいしく、あまり産卵期に近づくと、腹子に栄養を取られ身肉が落ちておいしさがなくなってしまいます。鮭の身の赤はアスタキサンチンというカロテノイドの一種で抗酸化作用があり、カルシウムの吸収を助けるビタミンDも豊富です。
【新百合ヶ丘総合病院 ある日のお食事】
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- ■十六穀米 ■鮭のみぞれ煮(鮭、大根おろし、三つ葉) ■レバー炒め煮 ■とろろ芋 ■キウイフルーツ