福島記念 脳腫瘍・頭蓋底センター|脳神経外科

脳腫瘍とは

脳腫瘍とは脳組織、脳神経またはクモ膜、硬膜等の周辺組織等から発生した「できもの」のことです。 なかには体の他の部分から転移してきたもの(転移性脳腫瘍)や厳密には脳腫瘍ではない(脳と直接関係ない部分に発生し、腫瘍自体が脳に触れていないもの;眼窩内腫瘍、副鼻腔腫瘍、副咽頭腫瘍など)もひとまとめに「頭蓋内腫瘍」、「頭頸部腫瘍」というくくりで脳外科疾患として取り扱うこともあります。

脳腫瘍の症状

症状としては頭痛、複視(物がだぶって見える)、聴力低下、片麻痺(手足に力が入らない)、失語、構音障害(言葉が出にくい、しゃべりづらい)ふらつきの他、てんかん発作、痴呆症状、月経不順、不妊で見つかる方、さらには全く症状がないのに脳ドックを受けた際や転倒して頭を打った際に検査で偶然指摘される方も少なくないです。

この病理組織診断が最終的な確定診断となります。 脳腫瘍がどの種類に分類されるのか確定診断をつけることは非常に大事なことです。 何故ならそれぞれの組織のタイプの違いによって治療方針が異なってくるからです。 良性腫瘍であればその後の治療が必要ないことが多いですが、悪性腫瘍であれば手術後に化学療法(抗がん剤)、放射線治療等の追加治療が必要になることがほとんどです。 当院では開院からの2年半で脳腫瘍の手術件数総数が200件を超え、切除した脳腫瘍の種類も20種類以上になります。

もっとも多いものは髄膜腫と呼ばれる良性腫瘍でした。 次に神経膠腫、神経鞘腫、下垂体腺腫といった順になります。

脳腫瘍の種類、診断

脳腫瘍はまず良性腫瘍、悪性腫瘍に大別されます。それらはさらに腫瘍を構成する細胞の種類によって分類されます(組織学的分類)。 大きく分けても数十種類、さらに細かく分けると100種類以上に分類されます。 脳腫瘍の診断には頭部CTやMRIという検査が用いられ、これらの検査でほぼ診断が可能です。 このように脳腫瘍であることの診断は比較的容易ですが、どのタイプの脳腫瘍に属するのかを診断するには手術(腫瘍摘出術もしくは生検術)で腫瘍細胞を取り出して詳しく観察しなければいけません(病理組織診断)。
脳腫瘍の手術前・手術後のMRI/CT画像はこちらから

脳腫瘍の外科的手術

新百合ケ丘総合病院脳神経外科は多くの疾患の治療にあたっておりますが、特に脳腫瘍を専門としております。 通常の開頭手術はもちろんのこと、経鼻的腫瘍摘出術(鼻の穴から行う手術で、頭皮を切開することはありません)や脳室内腫瘍、さらには頭蓋底腫瘍など難易度の高い脳腫瘍に対しても数多く手術を行っております。

脳腫瘍摘出術専用の手術器具や最先端の医療機器も大学病院レベルもしくはそれ以上のものが揃っており、非常に難易度の高い手術にも最小限のリスクで望めるよう常に体制を整えております。

また手術顕微鏡に加え「神経内視鏡」という特殊な内視鏡や術中電気生理モニタリング、ナビゲーションシステム等特別な最新手術機器を駆使し、いかなる脳腫瘍にも最小限のリスクで手術を行うことが可能となっております。 また現代の脳神経外科領域における手術アプローチのほぼ全てを行うことができます。

その中でも特に「頭蓋底腫瘍」や「トルコ鞍部腫瘍」に関しては当科の専門領域としております。 より専門性の求められる頭蓋底腫瘍については、脳神経外科の領域で最も複雑で困難な術式である「広範囲頭蓋底腫瘍切除再建術」も行っております。 この手術はどこの病院でもできるといったタイプのものではなく、全国の大学病院でも行っているところは限られます。 また当院小児科、麻酔科、内分泌内科の協力のもと、小児の脳腫瘍(特に頭蓋咽頭腫、神経膠腫など)の手術も安全に行っております。

脳腫瘍の部位、手術アプローチについて

部位別ではトルコ鞍部腫瘍、脳室内腫瘍、頭蓋底腫瘍、頭蓋頸椎移行部腫瘍等ほぼ全ての頭蓋内外の腫瘍に対し対応可能です。また腫瘍の部位、大きさ、広がり具合、患者さんの症状や年齢等を考慮し最善のアプローチ(前頭部、側頭部、頭頂部、後頭部、首の後ろ、耳の後ろ、鼻腔等から腫瘍に到達する経路があります)を選択します。

医師紹介

  • 笹沼 仁一
    新百合ヶ丘総合病院 院長

    福島県立医科大学 卒業
    日本脳神経外科学会専門医・指導医/ 日本脳卒中学会専門医・指導医/ 日本脳卒中の外科学会技術指導医
  • 鈴木 倫保
    脳神経救急・外傷センター センター長

    東北大学医学部 卒業
    日本脳神経外科学会専門医・指導医/日本脳卒中学会専門医・指導医/日本頭痛学会専門医/高気圧酸素治療専門医/日本認知症学会専門医・指導医/日本脳卒中の外科学会技術指導医/日本スポーツ協会公認スポーツドクター/臨床修練指導医(英語)/日本神経内視鏡学会技術認定医/日本小児神経外科学会認定医
  • 柘植 雄一郎
    脳神経外科(脳血管障害部門) 部長

    札幌医科大学 卒業
    日本脳神経外科学会専門医/日本脳卒中学会専門医・指導医/日本脳神経血管内治療学会専門医
  • 藤本 道生
    脳神経外科(脳血管内治療部門) 部長

    昭和大学医学部 卒業
    日本脳神経外科学会専門医・指導医/日本脳卒中学会専門医・指導医/日本脳神経血管内治療学会専門医・指導医/宇宙航空医学認定医
  • 森谷 匡雄
    脳神経外科 医長

    昭和大学医学部 卒業
    日本脳神経外科学会専門医・指導医/日本脳卒中学会専門医・指導医/日本脳神経血管内治療学会専門医・指導医/日本リハビリテーション医学会認定臨床医
  • 五島 久陽
    脳神経外科 〈脳神経救急・外傷部門〉 部長

    山口大学医学部卒業
    日本脳神経外科学会専門医/日本脊髄外科学会認定医
  • 岡本 紀善
    脳神経外科 科長

    昭和大学医学部 卒業
    日本脳神経外科学会専門医・指導医/日本脳卒中学会専門医・指導医/日本脳神経血管内治療学会専門医/日本リハビリテーション医学会認定臨床医
  • 山谷 昌之
    脳神経外科 医長

    三重大学 卒業
    日本脳神経外科学会専門医
  • 山本 航
    脳神経外科 医長

    千葉大学 卒業
    日本脳神経外科学会専門医
  • 清平 美和
    脳神経外科 医員

    山口大学医学部 卒業
  • 宮崎 紳一郎
    放射線治療科 サイバーナイフ治療部 部長

    順天堂大学 卒業
    日本脳神経外科学会専門医
  • 森 美雅
    放射線治療科 高精度放射線治療センター センター長

    名古屋大学医学部 卒業
    日本放射線腫瘍学会放射線治療専門医・指導医/日本脳神経外科学会脳神経外科専門医・指導医/ 日本救急医学会救急科専門医/ 日本がん治療認定医機構がん治療認定医