栄養管理科コラム

紫外線の害から皮膚や目を守ってくれるβ-カロテンが豊富な「トマト」

2019/6掲載

栄養管理科 山室美紗恵

今月の栄養メモ

トマト

  • 新百合ヶ丘総合病院の行事食 春
  • この日は旬のトマトを使用しました。 トマト等の緑黄色野菜にはカロテノイドの一種であるβ-カロテンが豊富に含まれています。カロテノイドは動植物に存在する脂溶性の色素で、カロテン類(α-カロテン・β-カロテン・γ-カロテン・リコピン)とキサントフィル類(カプサイシン・ルテインなど)に分類されます。β-カロテンはカロテノイドの代表的な成分です。カロテノイドには抗酸化作用があります。

紫外線は有害な活性酸素を生み出し、体をさびつかせます。カロテノイド類の抗酸化作用は紫外線の害から皮膚や目を守ってくれる働きがあります。

100g当たりのβ-カロテン含有量

トマト540μg プチトマト960μg

これだけだと、どれだけ多く含まれているのは分からないので、淡色野菜と比較してみましょう。

キャベツ49μg 緑豆もやし3μg

淡色野菜と比較するとわかりやすいです。 野菜は1日350g以上摂取を推奨されています。そのうちの1/3は緑黄色野菜で摂取できると良いとされています。普段の食事の中に緑黄色野菜と淡色野菜のバランスが取れているかぜひ一度確認してみて下さい。


各栄養素が多く含まれている食品

  1. たんぱく質…肉、魚介類、卵、大豆製品など
  2. ビタミンC…じゃがいも、さつまいも、パプリカ、キウイフルーツ、柿など
  3. ビタミンB群…豚肉、レバー、牛乳、アサリ水煮、菜花など
  4. カルシウム…乳製品、大豆製品、小松菜、菜花、魚類など
  5. マグネシウム…大豆製品、海藻類、魚介類など
  6. ビタミンE…ナッツ類、胚芽油、魚介類、大豆製品、穀類、緑黄色野菜など

楽しく食べる工夫も大事

ストレスの多い生活では食生活が不規則になりがちで、さらにストレスに拍車をかけてしまいます。(例:欠食、偏食、暴飲暴食等) 忙しくても1日3食、規則正しく、適量を食べる事が大切です。また、美味しい物を楽しくリラックスして食べる事がストレス解消にも繋がります。

以上の内容を参考に、明日からはストレスに負けない生活を心がけてみませんか。

6月5日 テーマ「梅雨」

  • 新百合ヶ丘総合病院の行事食

  • この日の昼食は「梅雨」をイメージしたメニューを提供しました。

    【メニュー】
    冷やしトマトつけ麺
    ・エビマヨ炒め
    ・あじさいゼリー


冷やしトマトつけ麺はご自宅でも簡単に作ることができます。
市販のザルラーメンのつゆに生トマトとトマトピューレを混ぜて、茹でた麺にオリーブ油とバジルを和えるだけです。
デザートは杏仁豆腐の上に、青色と紫色のゼリーを細かくカットしてトッピングし、あじさいをイメージしてみました。

新百合ヶ丘総合病院では毎月2回行事食を提供しています。
旬の食材を使用したメニューや行事にちなんだ料理を提供し季節を楽しんでいただけるようなお食事作りを心がけています。