栄養管理科コラム

カロリーゼロ

2018/2掲載

「カロリーゼロ」表示のものでもカロリーはあるの?
じゃあ・・・太らないの?

「カロリーゼロ」と聞くとカロリーが全くないように思いますが、実際は異なります。

カロリーはエネルギーの単位のことで、食品100gまたは飲料100ml当たりのエネルギーが5kcal未満であれば「カロリーゼロ」と表示することが出来ます。また同様の表示に、「シュガーレス(無糖、ノンシュガー):砂糖、果糖、乳糖などの糖類の含有量が食品100gまたは飲料100ml当たり0.5g未満の含有で表示可」があります。似たような強調表示で「砂糖不使用:砂糖を使用していないだけで、果糖や乳糖を代用できる」「甘さ控えめ:味覚としての甘さが少ない」「糖質オフ:糖質が少ない」もよく見かけますが、カロリーゼロやシュガーレスの強調表示とは意味が異なりますのでご注意ください。

カロリーゼロやノンシュガーを謳っている食品・飲料には人工甘味料が使用されており、砂糖の数百倍の甘みがあるので砂糖よりも少量の使用ですみ、カロリーがほぼゼロに近いという特徴があります。

では「ゼロカロリー」「ノンシュガー」」だから太らないか?と言いますと、いいえ。太らないとはいえません。なぜなら、「ゼロ」「ノン」に安心して食べ過ぎてしまうから、また、強い甘みに慣れてしまい味覚が鈍くなり通常の糖類の甘さなどにも麻痺してしまい、つい摂りすぎてしまうことがあります。水分を摂るならジュースではなくてお茶類など、甘みがどうしても欲しいなら蜂蜜や天然素材で身体にいいものを選ぶとよいです。

栄養成分表示がある場合、食品中に含まれる栄養成分やその量を知ることができますので、それを見て判断するようにしましょう。

身体に役立つ知識:鰆(さわら)の栄養

鰆は出世魚で、関東では体長50cmを境に小さい物を「サゴチ」、大きい物を「サワラ」と呼んでいます。また、字の通り春の魚であり、産卵期の5~6月が旬です。しかし、関東では産卵期前の脂がのっている真冬の12~2月が旬でもあり「寒鰆」として重宝し、1年で二度旬がある魚です。栄養価は高タンパクで、カルシウムの吸収を高める「ビタミンD」やたんぱく質の代謝や血液中の赤血球を作るのに必要な「ビタミンB12」、脳神経系の働きを助け、皮膚を健康に保つ「ナイアシン」、脳の働きを助ける「DHA」が豊富です。


【新百合ヶ丘総合病院 ある日のお食事】