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2018年1月号

退院後のリハビリテーション

リハビリテーション科 理学療法士 石川 茂幸

当院では脳血管疾患による後遺症や骨折等による手術後の患者さんなど、疾患によって一時的に身体機能が低下した方に対して、入院中にリハビリテーションを提供しております。しかし、治療により体調が回復し、リハビリテーションを行っていざ退院を迎えられたものの、「体が動かしづらい」「前はできていたことができない」と、帰宅したあとに経験する事も少なくありません。この様な場合に介護保険を利用する事で退院後もリハビリテーションを継続する事が可能です。

今回は介護保険がカバーする退院後のリハビリテーションについてご紹介いたします。

介護保険とリハビリテーション

介護保険

介護保険の対象者は65歳以上(疾患によって40歳以上)で、お住まいの市町村へ申請が必要となります。介護保険取得後は介護度によって使えるサービスの上限が決まっており、主に介護支援専門員(ケアマネジャー)が管理を行います。

リハビリの種類

介護保険の中で行えるリハビリテーションは訪問リハビリテーション通所リハビリテーションの2種類があります。

訪問リハビリテーションとは医療機関の医師の指示のもとセラピストが利用者さんの自宅へ伺い、心身機能の維持回復や日常生活自立を目指したリハビリテーションを実施します。

一方、通所リハビリテーションでは利用者さんが可能な限り自宅で生活を行えるよう、病院・老人保健施設等の通所リハビリテーション施設に通い、食事や入浴などの日常生活上の支援や、生活機能向上の為の機能訓練や口腔訓練を実施します。

それぞれの利点

訪問リハビリテーションの利点は自宅で訓練を行えることです。自宅に伺うため普段の生活環境の中で困っている事に対して直接の対応が可能です。対応は身体機能に対するアプローチだけではなく福祉用具の導入や住宅の改修、また介護者への介護方法の指導も含まれます。各個人の生活状況に応じた方法を検討し提供していきます。

自宅での生活に改善が見られたら、活動性の向上を目指し通所リハビリテーションへと移行を進めていきます。通所リハビリテーションでは生活機能向上に向けた共通サービスに加えて、「運動機能の向上」「栄養改善」「口腔機能の向上」に対する個別訓練が可能です。

また、通所リハビリテーションは集団で行うため、他者との交流に伴う認知機能・精神機能へのアプローチが可能です。

リハビリテーションの重要性

リハビリテーションを行う際は、病院からの退院だけではなく、自宅に帰ってからどのように生活をしていくかを考えていくことが必要です。また、病気やけがの再発を防ぐ点からも退院後に継続してリハビリテーションを行っていくことは重要です。

退院に関して、また退院後の生活において不安な点等がありましたら、是非当院リハビリテーション科へご相談ください。