栄養管理科コラム
カフェイン~人気のエナジードリンク、何が問題…?! ~
2018/5掲載
エナジードリンクの注意点とは
若い人たちの間では「エナジードリンク」がすっかり定着し、コンビニやスーパーではお茶と変わらない感覚で買うことができます。一方で、大量摂取による死亡例も出ています。どの様なことに注意したら良いのでしょうか?
エナジードリンクの特徴
眠気覚ましや興奮作用のある「カフェイン」を含んでいる、ビタミン類やハーブ抽出物など機能性を期待する成分を含む、糖類か甘味料で甘く味付けされています。
カフェインの特徴
- ① 一度に摂取量が多いと、急性症状(めまい、心拍数の増加、興奮、不安、震え等)が起きます。
- ② 長期間に多く摂り続けていると、成人:心臓血管疾患リスク、妊娠中:胎児の生育の遅れなどの影響が発生し、場合によっては死に至ることもあります。
カフェインはどんなものに含まれているの?
コーヒー、お茶(特に玉露)、チョコレート、コーラ、栄養ドリンク、鎮痛剤、感冒薬等。
カフェインの安全摂取レベルは?
欧州食品安全機関(EFSA)の摂取目安(日本では摂取目安量の提示はなし)
1度の摂取量:200mgまで/1日摂取上限量:400mgまで/体重1kgあたり3mg、妊婦:1日200mg
カフェインの問題点は?
- ① カフェインの過剰摂取に繋がりやすい。
- ② 糖分を摂り過ぎになりやすい。
例)あるエナジードリンクの栄養成分表示(1本:355ml)
栄養成分表示100mlあたり/エネルギー:50kcal、炭水化物:13g、カフェイン:40mg
↓(1本あたりの換算量)
1本あたり/エネルギー:178kcal、炭水化物:46.2g、カフェイン:142mg

エナジードリンク1本程度なら問題ありませんが、2~3本と他にコーヒーや鎮痛剤等を一緒に摂っていたら…。1日で簡単に500~700mg程度のカフェイン摂取量になってしまいます!! また、エナジードリンクには1本当たり砂糖約大さじ5杯程度含まれます。何本も飲むと糖分の摂りすぎで、肥満や糖尿病のリスクに繋がります。カフェインが体に与える影響は諸説ありますが、1日当たりの摂取許容量(ADI)については、個人差が大きいことなどから、未だ日本を含め世界で設定されていません。ここで言える事「気をつけるのは何事も過ぎない」ということで、飲み過ぎ・過剰摂取は注意しましょう。
身体に役立つ知識:いちごの栄養
いちごと言って思い出すのは冬のクリスマス時期ショートケーキではないでしょうか。
しかしいちごの旬は5~6月(露地物)です。いちごには抗酸化作用(動脈硬化・がん・老化・免疫機能の低下を防ぐ)や皮膚や骨の健康を維持する「ビタミンC」が豊富で、1日3粒で必要なビタミンC量の約半分が摂れる優れものです。水に溶けやすい性質があるため、洗いすぎず洗ったらすぐ食べる様にしましょう。
【新百合ヶ丘総合病院 ある日のお食事】