栄養管理科コラム

酒は少量ならば百薬の長である?!

2016/12掲載

お酒は少量に限り、「百薬の長」であると言えます。飲酒は健康のリスクを高めると考えられていますが、必ずしもそうとは言えません。アルコールは少量であれば気持ちをリラックスさせたり、循環器疾患の予防、HDLコレステロールを増加させるなどの利点があります。 しかし、 大量に飲み続けると運動機能の麻痺や意識障害の原因になるだけでなく様々な疾患の発症リスクになりやすいです。
では、アルコールの摂取はどの程度が適量になるのでしょうか。通常のアルコール代謝能を持つ人で適度な飲酒量は、純アルコール量で1日約20gです。そのアルコール量はビール中ビン(500ml)1本、日本酒1合(180ml)、ウィスキーのダブル1杯、チューハイ(7%)350mlに相当します。
体内に入ったアルコールは、胃と腸で吸収され、血液に溶けて肝臓に運ばれて処理され、最後は炭酸ガスと水に分解されて身体から出ていきます。体重60kgの人であれば1時間に処理されるアルコール量は6g程度ですが、血液中のアルコールを分解する速度は個人差が大きく、その平均値は男性なら2.2時間、女性なら3時間程度かかります。
また、体重と同時に肝臓が大きいとアルコールの分解する速度は速くなりますが、 アルコールは脂肪に溶けにくい性質を持っているため、男性に比べて肝臓の大きさが小さく、体脂肪の多い女性では同じ飲酒量であっても血中アルコール量が高くなりやすく、肝臓障害を起こしやすい傾向にあります。よって、女性は飲酒量に注意が必要です。

これからの季節、忘年会や新年会など何かと飲酒の機会が増えますが、以上のことを参考に楽しくお酒と付き合いたいですね。


身体に役立つ知識:白菜の栄養

白菜の大部分は水分ですが、ビタミンCやカリウム、マグネシウム、亜鉛などのミネラル類を含みます。特にカリウムが豊富で利尿作用があるため、塩分を排出する働きがあり、高血圧予防に役立ちます。
白菜の白い部分に黒い斑点が見られることがありますが、栄養過多になった細胞に現れるものなので、食べる分には差し支えないです。
長持ちさせるコツは、 丸のまま保存する時は新聞紙に包んで冷暗所へ、カットしたものはラップで密封し、冷蔵庫へ保存すると良いでしょう。


【新百合ヶ丘総合病院 ある日のお食事】

  • 平成28年12月14日(水)昼食

    あんかけ焼きそば(白菜、もやし、人参、玉ねぎ、海老、豚肉) 焼売 杏仁豆腐