栄養管理科コラム
同じ食事量なら、1日2食よりも3食の方がやせる?
2016/10掲載
1日に食べた食事のカロリーが同じ場合、2回よりも3回に分けて食べたほうがやせやすいです。
理由は、食事の回数が多ければ1食当たりのカロリーが少なくなります。そのため血糖値の上昇が抑えられてインスリンの分泌量が減少し、脂肪合成が少なくなるためです。
また、食事回数を減らすと空腹時間が長くなるため、脂肪が蓄積されやすい体になります。
1回の食事で食べられる量に限りがあるため、回数を減らすと1回に食べられる量が減り、1日に必要なカロリーの不足たんぱく質やビタミン、ミネラルなどの栄養素も不足してしまい、食べたものを効率的に体を動かすエネルギーに変えることができなくなってしまいます。
そして人間の体は、体内で使用できるエネルギー量が少なくなると、少ないエネルギー量でも生きていけるようになります。つまり、飢餓状態(栄養不足の状態)でも生命を維持しようと省エネルギーの体になり、食べたカロリーを少しでも多く体に蓄えようとするので、かえって太りやすい体質になってしまいます。
逆に、これらを解消するために1回に摂るカロリーを増やしたら、どうでしょうか?その分だけインスリンが分泌されて体脂肪が溜まりやすくなり、やせることが難しくなります。
1日2食の場合、朝食を欠食する方もいらっしゃるでしょう。脳の唯一のエネルギー源がブドウ糖です。朝食を食べないことで、ブドウ糖が摂れなければ脳が働きにくくなってしまいます。
脳の重さは体重の約2%しかありませんが、動かすためのカロリーは全身の約18%を占めています。脳が活発に動くためにも1日3食の食事が大切なのです。毎日の食事で時間がなくて朝食を抜いてしまったり、お腹が空かないから、動かないからと1日2食で済ましていませんか?
将来の自分の体のために、今一度、食事を見直してみましょう。
身体に役立つ知識:しいたけの栄養
ビタミンB群が多く、エルゴステロールは日に当たると骨の形成に必要なビタミンDに変化します。また、血中コレステロールを低下させるエリタデニン、免疫細胞を活性化させるβ-グルカンの一種レンチンが含まれています。うまみ成分のグアニル酸は、加熱すると増加し、香りと旨みがアップします。しいたけの旬は春と秋ですが、冬を越した春のしいたけは春子と呼ばれ、身が締まってうまみがあり、秋子は香りが良いのが特徴です。
しいたけは水で洗うと風味が落ちる為、汚れは軽く払って落とすか湿らせたキッチンペーパーで拭き取るようにしましょう。
【新百合ヶ丘総合病院 ある日のお食事】
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平成28年10月14日(金)夕食
米飯 具沢山汁 豚肉のキノコ(しめじ・しいたけ・まいたけ)バターソテー
長芋の和え物 浅漬け