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2017年12月1日号

広報紙 しんゆりニュースレター vol.5

患者さん一人一人に
やさしい医療を

新百合ヶ丘総合病院
副院長 外科部長
地域連携推進センター長
たなべよしあき
田辺義明医師
【プロフィール】
東京慈恵会医科大学卒業。
日本外科学会指導医・専門医
日本消化器外科学会指導医・専門医
日本消化器病学会指導医・専門医
日本消化器内視鏡学会指導医・専門医
日本消化器外科学会消化器がん外科治療認定医

開院後5年を振り返って、そしてこれからの5年

開院後、早5年が経過しました。新規病院のオープンからの立ち上げというなかなか経験できない貴重な時間を過ごさせていただきました。新百合ヶ丘の地に降り立ったのが、開院1カ月前の2012年7月でした。院内には未だ入れなかったので、開設準備室としての貸しビルで、医師7人(うち外科3人)からスタートし、他看護師、薬剤師、事務の方等計100人以上の新職員が8月の開院に向けて奮闘していました。いよいよ2012年8月1日、オープンとなりましたが、初日の外来患者さんは200人ほどでした(現在は一日900人超)。最初は、外来、病棟や手術室に当然あるものと思っていた医療器具がない等、皆右往左往していました。外科で最初の手術は開院6日目の緊急手術で、腹痛を主訴とし東京都から県をまたいで救急車で来院された患者さんでした。大腸憩室穿孔による腹膜炎で敗血症を呈しており血液吸着療法も併施する重症でしたが、無事に軽快退院されたことを昨日のように思い出します。

その後、少しずつ職員も増え、今では医師が130人を越え、40科となりました。2015年6月に日本医療機能評価機構認定病院(【一般病院2】3rdG:Ver1.0)、また同月にがんセンターの設置、翌2016年3月に神奈川県がん診療連携指定病院指定、2017年4月より基幹型臨床研修病院となり短期間に急成長を遂げました。手術、救急件数ともに年々増加し、2016年はともに5000件を超えました。今後、地域医療支援病院の申請予定、また現在、川崎市より186床の増床の許可を得て、2020年完成を目標に外来の拡大、回復期リハビリテーション病棟、緩和ケア病床を含む増築を行っていく予定です。

当院は開院後、麻生区を中心とした多くの地域の皆様、診療所、病院等の方々に助けていただきながらここまで来られました。ここに感謝申し上げます。また、これからの5年、10年とさらに発展し、患者さん一人一人にやさしい医療を提供し、地域に貢献していきたいと思っております。皆様、今後とも御指導、御鞭撻の程宜しくお願い申し上げます。

外科の疾患と治療

中川 光先生(外科)、金子健二郎先生(血管外科部長)、小澤博嗣先生(血管外科)
小林徹也先生(消化器外科部長)、田辺義明先生(外科部長)、柴 浩明先生(消化器外科科長)

篠﨑 登先生
(乳腺内分泌外科部長)

榎本浩也先生
(消化器外科医長)

各分野の専門医師が高度な医療を提供

当院の外科は東京慈恵会医科大学から派遣され、開院当初は消化器外科3人でスタートしましたが、現在は消化器外科4人、血管外科2人、乳腺内分泌外科1人、後期研修医1人の計8人で携わっています。年々外来・入院患者数、手術件数は増加し、2015年から700件を超えるようになりました。各科の内訳は下図の通りですが、緊急手術を含め毎日手術を施行できる体制になっています。

母校の建学の精神である「病気を診ずして病人を診よ」という理念、また当院には「すべては患者さんのために」という理念があります。それに基づき、一人一人の患者さんに応じて、状態、背景、希望等を考慮して診断および治療を行っております。消化器疾患の中で肝胆膵疾患は田辺医師、消化管疾患は小林医師、血管外科は金子医師、乳腺内分泌は篠崎医師が牽引して、各専門に分かれて高度な医療を提供しています。

肝胆膵外科手術

消化器外科

消化器外科では食道から肛門までの消化管、および肝胆膵疾患に対しての診断から治療まで行っております。悪性疾患に対しては術前に放射線科・消化器内科とカンファレンスを行い、ガイドラインに沿った治療を行っています。早期胃癌・大腸癌に対しては腹腔鏡手術を積極的に行っており、手術侵襲の軽減・入院期間の短縮を図り、患者さんに負担が少ない治療を心がけています。肛門に近い直腸癌に対して可能な限り人工肛門を避ける手術を行っています。高度な技術を要する肝臓・膵臓疾患に対する手術件数も増加してきており良好な成績を得ています。

手術後、再発予防目的の抗癌剤治療(補助化学療法)や切除不能進行再発症例に対する抗癌剤治療も当科で行っており、また、終末期医療に関しましては、緩和ケアチームと共同で診療を行っています。


消化器外科手術

鼠径ヘルニアや腹壁ヘルニア、胆石症などの良性疾患に対しても腹腔鏡手術の比率が増加してきています。急性虫垂炎、腹膜炎、腸閉塞などの救急疾患も増加してきており、速やかに手術を行えるような体制をとっています。高度な技術を要する肝臓・膵臓疾患に対する手術件数も増加してきており良好な成績を得ています。

手術後、再発予防目的の抗癌剤治療(補助化学療法)や切除不能進行再発症例に対する抗癌剤治療も当科で行っており、また、終末期医療に関しましては、緩和ケアチームと共同で診療を行っています。

鼠径ヘルニアや腹壁ヘルニア、胆石症などの良性疾患に対しても腹腔鏡手術の比率が増加してきています。急性虫垂炎、腹膜炎、腸閉塞などの救急疾患も増加してきており、速やかに手術を行えるような体制をとっています。

血管外科

人口の高齢化や食生活の欧米化に伴い、我が国でも血管病を有する患者さんが増加しています。多くの病院では血管病を扱う診療科は「心臓血管外科」や「循環器内科」が一般的ですが、当院では、心臓以外の血管に特化し、より専門的で高度な医療を行うため、「血管外科」として診療を行っております。我々血管外科医が扱う病気は、心臓および脳を除く、全身の全ての血管に及びます。


血管外科手術

血管病に対する治療には、内科的治療(薬の服用)に加え、外科的手術(バイパス術や内膜摘除術等)や、血管内治療(ステントグラフト内挿術、ステント留置等のカテーテル治療)、さらに外科的手術と血管内治療を組み合わせたハイブリッド治療があります。血管外科の一番の特徴は、これら全ての選択肢の中で、それぞれの患者さんに合わせたベストな治療法を選択し、実際に治療を行うことです。主に扱う疾患は、大動脈が膨らむ胸部・腹部の大動脈瘤や下肢の血管が閉塞する閉塞性動脈硬化症であり、人工血管等によるバイパス術や、血管内治療を行っております。さらに、当科の特徴としましては、重要血管を巻き込むような大動脈瘤に対しても、枝付きステントグラフトを用いての治療を積極的に行っております。

乳腺内分泌外科

当科では主に乳腺の病気、特に乳癌を診療しています。

乳癌の診断はマンモグラフィー(当院ではトモシンセシス)、超音波、MR、CTなどの画像診断機器を用い、乳頭異常分泌患者には乳管造影検査も適宜行います。癌を疑う腫瘤に対しては超音波誘導下での組織採取(針組織生検術CNB、吸引式組織生検術VAB)や細い針での細胞採取による診断(穿刺吸引細胞診FNA)を行います。検査時には細い針での局所麻酔を十分効かせて行っていますのでほとんど痛みを訴える患者さんはおりません。

乳癌の治療は組織診断で癌の性格が判明したら、患者さんには癌の情報と標準治療法を解りやすく説明、患者さん自身の理解と選択、そして相談により決めています。

乳癌手術には乳房温存手術と乳房切除術があります。完全な癌切除を第1目標に、術後の整容性をも考慮して行っています。腋の下(腋窩)のリンパ節の手術については明らかな転移がなければ、患者さんの負担を最小限にするためにセンチネルリンパ節生検術をアイソトープと色素を併用して行っています。

化学療法が必要な場合には初回だけ2泊3日の入院で、その後は外来通院で行っています。

当科では、患者さんの訴えを十分に聴き十分に納得されるように心がけて診療しております。

循環器内科を受診の際は、ご予約をおとりの上、ご来院なさることをお勧めいたします。

【予約電話番号:0800-800-6456(9:00~17:00)】 ※月~土(日・祝日除く)

専門外来のご案内
田路正夫医師

脳血管内治療専門外来

脳の病気に対して、血管の中からアプローチをして「切らずに治す」治療方法です。

脳神経外科 部長 糸川 博(いとかわ ひろし) 先生

日本脳神経血管内治療学会指導医・専門医/日本脳神経外科学会専門医/日本脳卒中学会専門医

脳神経外科 科長
柘植 雄一郎 先生

脳神経外科 医長
藤本 道生 先生

脳神経外科 医長
森谷 匡雄 先生

脳神経外科 医長
岡本 紀善 先生

日本脳神経血管内治療学会専門医
日本脳神経外科学会専門医
日本脳卒中学会専門医
日本脳神経血管内治療学会専門医
日本脳神経外科学会専門医
日本脳卒中学会専門医
日本脳神経血管内治療学会専門医
日本脳神経外科学会専門医
日本脳卒中学会専門医
日本リハビリテーション医学会認定臨床医
日本脳神経血管内治療学会専門医
日本脳神経外科学会専門医
日本脳卒中学会専門医
日本リハビリテーション医学会認定臨床医

専門外来の特長

脳血管内治療とは、カテーテルという細い管を血管の中に通して病気の部位(頭や頚の血管)まで進めていき、いろいろな薬や道具を使って血管の中から病気を治療する方法です。この治療の利点は、脳を圧迫したり触れたりしないため、脳への影響が少ないこと、また、開頭手術では治療が困難な部位でも到達が可能になってきたこと、さらに、皮膚を切開しないため、患者さんにかかる負担が少ないことがあげられます。

脳血管内治療の対象

脳血管内治療の対象となるのは、出血性の病気と虚血性の病気に大きく分けられます。出血性の病気としてはクモ膜下出血の原因となる脳動脈瘤が代表的で、他に脳動静脈奇形や硬膜動静脈ろうなどがあります。これらの出血性の病気の中では脳動脈瘤に対する治療が最も多く、プラチナで出来た繊細なコイルを用いて動脈瘤を鋳型状に埋めてしまう治療(コイル塞栓術)を行います。

一方、虚血性の病気としては、脳梗塞の原因となる頭蓋内や頚部の血管狭窄があります。これらについては将来の脳梗塞を予防するために、狭窄部分を拡張させる治療(血管形成術やステント留置術)を行います。また、突然頭の中の血管が閉塞して起こる脳梗塞では、発症間もない(4.5時間以内)場合には組織プラスミノーゲンアクチベーター(t-PA)という血栓溶解薬の点滴で治療を行いますが、この薬の効果が得られないときや、頭の中の太い血管の閉塞が確認された場合などでは、ステント型の血栓回収器具を閉塞した血管まで誘導して血栓を除去する治療(血栓回収療法)を行うこともあります。

治療に悩まれている方へ

こうした治療はもちろんすべての患者さんに行うことができるわけではありません。患者さんの年齢や体力、発症から来院までの時間、さらに脳動脈瘤の位置や形が治療方法を考える上で重要となります。これまで通りの開頭手術の方が安全かつ確実に治療できる場合も少なくありません。そのため、血管内治療と開頭手術の両面から十分な検討を行った上で、「患者さんに最も適した方法をより低侵襲で」をモットーに治療することを心がけています。脳ドックなどで脳動脈瘤や頚動脈狭窄を指摘された方、治療方法で悩まれている方など、ご相談に応じますので、お気軽に外来を受診ください。お話しをしながら一緒に考えてみましょう。

診療日

月~金曜日 14:00~16:00
外来診療予約専用TEL(通話料無料) 0800-800-6456【予約制】
外来診療担当表をご確認の上、ご予約をお取りいただいてからご来院下さい。

講座・イベントのご案内

医学健康講座

※時間…14:00~15:00/会場…STRホール(新百合ヶ丘総合病院3F、定員150名、先着順)
12月1日(金) 睡眠時無呼吸症候群の手術治療について 耳鼻咽喉科 松本 伸晴 先生
12月4日(月) ちょっと聞き慣れない臨床検査とは 馬場 正規 臨床検査技師
12月5日(火) 粒子線治療、陽子線治療とは
(13:00~ クリスマスコンサート)
南東北がん陽子線治療センター
村上 昌雄 先生
12月8日(金) 脳梗塞になるとどうなるの?
~予防・治療・リハビリまで~

神経内科 大内 崇弘 先生

市民医学講演会

※時間…14:30~15:30
12月7日(木) 手足のしびれ・腰痛と脊椎疾患
~新しい治療法としての脊椎内視鏡のご紹介~
脊椎脊髄末梢神経外科
水野 順一 先生
小田急ホテル相模大野
8F 相模野(定員120名)
12月13日(水) 認知症と生活習慣病
~認知症予防のための生活習慣の工夫~
神経内科
矢崎 俊二 先生
町田ベストウエスタン レンブ
ラントホテルB2翡翠(120名)

※ 講座の講師及び演題は予告なしに変更になる場合がございます。

クリスマスコンサート

12月5日(火)13:00より、3階STRホールにおいて、当院ボランティア「ここねっと」主催のクリスマスコンサートを開催します。入場無料・予約不要。

2017年10月の救急車受け入れ台数は581台でした。