ホーム 広報紙 2017年11月号

2017年11月1日号

広報紙 しんゆりニュースレター vol.4

循環器内科医師チーム

岩宮先生、佐藤先生、櫻井先生、畔上先生、小西先生

羽田先生、堀田先生(初期研修医)、吉竹先生

患者さんとともに成長する病院でありたい

新百合ヶ丘総合病院

副院長 循環器内科部長 畔上 幸司 医師


【プロフィール】

群馬大学医学部卒業。横浜市立みなと赤十字病院循環器内科部長を経て現職。東京医科歯科大学医学部循環器内科臨床教授。日本循環器内科臨床教授。

日本循環器学会専門医

日本不整脈心電学会不整脈専門医

日本内科学会認定内科医

当院の循環器内科は、循環器内科領域のほぼ全般をカバーするチーム医療を提供しています。開院当初から当科の母体である東京医科歯科大学と連携し、患者さん中心の医療を心がけることをモットーに、患者さん一人一人の最適な医療を考えながら診療に当たってきました。ある分野に突出した医療ではなく、循環器内科領域の全般において最新の標準的な医療が提供できるチームの育成を目指しています。一方、私が不整脈の分野を、副部長の櫻井医師が虚血性心臓病の分野を牽引しており、専門性の高い高度な診療にも尽力してきました。また、心臓血管外科チームとも密に連携し、チームが一丸となって患者さんのトータルケアに当たっています。開院から5年の歳月が過ぎ、外来や救急の患者さんが増え、循環器内科スタッフも7人体制と充実してきました。2016年の診療実績は、冠動脈インターベンション治療・カテーテルアブレーションともに年間150例を超える水準に達しました。近隣の開業医の先生方との連携も進み、地域医療における当院の役割が明確となり、その骨格が形成されつつあると感じます。

今後の展望ですが、3年後には増床が予定されており、当院も川崎北部地域における中核病院としての役割がより一層求められることになるものと思われます。循環器内科においても、より幅の広い診療と、より高度な医療が求められる状況になるであろうと予想されます。また、社会の高齢化にともない求められる医療の内容も変化しつつあり、望ましい医療のかたちを患者さんとともに模索していかねばならない時期ともなるであろうと考えます。救急医療の領域では川崎北部地域において「最後の砦」となれる病院を目指したいと思いますし、循環器内科としましても地域の第一線の診療科となれるよう努力を続けてまいります。しかし何より、地域住民の方々から求められる質の高い診療を実現するためには、診療を積み重ねていくなかで患者さんとともに成長していこうという姿勢が必要であろうと感じます。今後ともご支援を賜りますようお願い申し上げます。

●心房細動とカテーテルアブレーション治療

心房細動とは、心房が無秩序な興奮状態に陥り、心臓が不規則に拍動する状態です。症状としては動悸や息切れが多く、脈の乱れに気づいて来院する患者さんもおられます。一方、何ら自覚症状のない「無症候性」とよばれる心房細動も少なくありません。

心房細動は、脳梗塞や心不全の原因疾患として重要です。心房細動に合併する脳梗塞は、心房内の血栓が脳の血管につまることで発症します。日本の心房細動患者は100万人ともいわれます。気づかないまま放置すれば、重症の脳梗塞を引き起こし生命の危険にも関わってきます。

治療法には、生活習慣の是正、薬物治療、カテーテル治療(肺静脈隔離カテーテルアブレーション法)、外科治療などがあります。一般的にはまず薬物治療から始めますが、最初からカテーテル治療が必要な方もいます。肺静脈隔離カテーテルアブレーション法とは、太もものつけ根を縦に走行する静脈からカテーテルを挿入し心房へ進め、カテーテル先端から高周波エネルギーを通電し、心筋を焼灼する治療法です。心房細動では、ターゲットとなるのは肺静脈と左心房の接合部で、これを取り囲むような円周状の通電を行います。アブレーションを加えた心筋は2~3ヵ月後に瘢痕(はんこん)となります。円周状に形成された瘢痕帯は、心房細動を引き起こす異常な電気活動が心房全体に広がるのを防ぎ、これにより正常な心拍が維持されます。早い段階でカテーテル治療を行えば、8~9割の心房細動は根治が可能となっています。

カテーテル治療の様子

カテーテル治療の様子

3次元マッピングの画像

3次元マッピングの画像

●虚血性心疾患(狭心症・心筋梗塞)と冠動脈インターベンション治療

冠動脈は心臓の表面を走行し心臓の筋肉を養っている血管です。冠動脈インターベンションとは、狭心症や心筋梗塞の原因となる冠動脈の狭窄や閉塞をカテーテルを用いて解除し、血流を再開させる心臓カテーテル治療です。カテーテルを挿入し、冠動脈の狭窄・閉塞部位をバルーン(風船)で拡張します。拡張した部位には再狭窄を防止するためにステントを留置します。

不安定狭心症や急性心筋梗塞などの切迫した状況では、時間がとても大切で、治療は早ければ早い方が望ましいです。その点、当院の対応は格別に早く、近隣の神奈川県北部地域の中で最も迅速に対応できる病院の一つです。カテーテル治療が一人でも可能な医師とスタッフが常時待機しており、365日24時間、ベッドさえ空いていれば、緊急対応が必要な患者さんをお受けする体制ができています。

●徐脈性不整脈とペースメーカー治療

ご存じでしたか?3月9日は脈の日です!日本脳卒中協会と日本不整脈学会は3月9日を3(みゃ)・9(く)の日とし、3月9日からの1週間を「心房細動週間」として、心房細動に関する市民啓発活動を実施しています。

ペースメーカーとは、脈が遅くなるタイプの不整脈(徐脈性不整脈)に有効な医療機器です。心臓に電気刺激を与えて心収縮を発生させ、心臓の働きを助けます。徐脈性不整脈は一般に進行性であり、薬物治療での改善は期待できません。症状の強い患者さんや心不全を来たしている患者さんには、ペースメーカー植え込み治療が必要となります。ペースメーカーは、皮下に植え込むペースメーカー本体部分と心腔内に留置するリード電極からなりますが、最近ではリード線のないリードレスペースメーカーも開発されました。安全性が確認されたら、いずれ当院にも導入されることでしょう。ペースメーカー等の機械を植え込む治療のことを総称して「デバイス治療」といいますが、当院では最新事情を熟知している専門家が、最新の「デバイス治療」を提供しております。

循環器内科を受診の際は、ご予約をおとりの上、ご来院なさることをお勧めいたします。

【予約電話番号:0800-800-6456(9:00~17:00)】 ※月~土(日・祝日除く)

よりよい薬物治療に向けて

薬剤科 科長代行 廣瀬 幸文

秋も深まり過ごしやすい季節となりました。今号は薬剤科の紹介をさせていただきます。我々薬剤師は患者さんの薬物治療に寄り添い、最善の治療効果が発揮されるよう日々努力しています。主に入院患者さんが対象となりますが、外来の患者さんにも寄り添えるよう努力していきたいと考えています。お薬に関してご不明な点がございましたらお気軽に薬剤師へご相談ください。

西山卓志
薬剤科 主任
関塚 大
患者さんの話をゆっくり傾聴し少しでも不安が取り除けるよう心掛けています。薬物治療で不安なことがあればいつでも対応しますのでお声掛け下さい。
松本 拓
スポーツファーマシスト
飛田 孝之
スポーツに関わるドーピング防止のための情報を提供し安全な薬物治療を行えるようサポートします。
秋山真奈美
薬剤師
南郷 大輔
大学院での研究と仕事の両立は大変ですが、日々患者さんの為に精進していきたいと思います。
集中ケア認定看護師 山口 有里
NST専門療法士
德長 ありさ
患者さんの病気が少しでも早く良くなり退院できるように、栄養サポートチームの一員として、栄養療法を担当する薬剤師として活動しています。
集中ケア認定看護師 山口 有里
糖尿病療養指導士
荒屋 世一
糖尿病教室や他職種との連携、カンファレンスを通して患者さんの理解を深めていけるよう頑張っています。
集中ケア認定看護師 山口 有里
新人薬剤師
永谷 瑞美
4月から薬剤師として働き始めました。よりよい医療を提供できるようになるため、先輩方の温かいサポートのもと、日々仕事に励んでいます。
集中ケア認定看護師 山口 有里
薬剤師
田中 薫
患者さんに寄り添い、丁寧な薬の説明をするよう心掛けています。仕事と子育てを両立すべく、日々頑張っています。
集中ケア認定看護師 山口 有里
外来がん化学療法
認定薬剤師
髙木 恵里
患者さんが自らがんと闘う意欲をサポートできるよう薬学的立場からお手伝いできる薬剤師を目指し、日々業務に取り組んでいます。

インフルエンザワクチン

毎年12月~3月はインフルエンザの流行時期です。インフルエンザの感染力は非常に強く、日本では毎年約1千万人、約10人に1人が感染しています。インフルエンザワクチンは、接種すればインフルエンザに絶対にかからない、というものではありませんが、ある程度の発病を阻止する効果があり、また、たとえかかっても重症化や合併症のリスクを下げることが期待できます。

Q.インフルエンザワクチンの接種はいつ頃受けるのがよいですか?
ワクチン接種による効果が出現するまでに2週間程度を要することから、毎年12月中旬までにワクチン接種を終えることが重要です。
Q.インフルエンザワクチンの効果はどのくらい持続しますか?
一般的には5か月程です。流行するウイルスの型も変わるので、毎年、定期的に接種することが望まれます。
Q.インフルエンザワクチンを接種するにはいくらかかりますか?
インフルエンザワクチンの接種は病気に対する治療ではないため、健康保険が適用されません。原則的に全額自己負担となり、費用は医療機関によって異なります。しかし、予防接種法に基づく定期接種の対象者等※については、接種費用が市町村によって公費負担されているところもあります。詳細や接種可能な医療機関などについては、お住まいの市区町村などにお問い合わせください。
※① 65歳以上の方
 ② 60~64歳で、心臓、じん臓もしくは呼吸器の機能に障害があり、身の回りの生活を極度に制限される方
 ③ 60~64歳で、ヒト免疫不全ウイルスによる免疫の機能に障害があり、日常生活がほとんど不可能な方

専門外来のご案内

高橋 篤医師

CPAP(シーパップ)専門外来

強い眠気や倦怠感、集中力低下、呼吸が止まるなどの睡眠時無呼吸症候群に対する専門外来です。

呼吸器内科 高橋 篤 先生

医学博士/日本内科学会 認定内科医/日本内科学会総合内科 専門医/日本呼吸器学会 専門医
日本化学療法学会抗菌化学療法 認定医/ICD(インフェクションコントロールドクター)

専門外来の特長

この専門外来では、睡眠時無呼吸症候群(SAS)に対して最も確実な治療法であるCPAP(持続陽圧呼吸)療法を行います。

CPAP療法とは、寝ているときに、鼻に装着したマスクに箱型の装置からエアチューブを伝い空気を送り続け、空気圧で舌根や脂肪組織を持ち上げる方法です。月に一回外来受診していただき、装置に内蔵されたマイクロチップのデータをもとに、使用頻度や毎月の平均AHI(無呼吸低呼吸指数)をみて治療の有効性を確認します。

CPAPを行っているかたは壮年で多忙な方が多く、平日外来受診がむずかしいため、当院においては土曜午後に定期受診のための外来を開設しております。

睡眠時無呼吸症候群とは

睡眠時無呼吸症候群(SAS)とは、寝ている時に呼吸が弱くなったり止まったりを繰り返す病気です。上気道が閉塞してしまう閉塞性(OSA)と、呼吸中枢の異常である中枢性(CSA)にわけられますが、90%が閉塞性です。症状としてはいびきや日中の眠気がよく知られていますが、それ以上に心血管系疾患との関連が重要です。SASの患者さんは虚血性心疾患による死亡が健常者の4倍とされており、薬剤抵抗性高血圧の8割でSASを合併していた、という報告もあります。また、動脈硬化や糖尿病といった生活習慣病も合併しやすいことが知られています。

睡眠時無呼吸症候群の検査・診断

まずは、在宅でできる簡単な検査をします。ご自宅に鼻と指につけるセンサーが送られてきます。一晩それをつけていただき、翌日返送します。約2週間後外来にて、解析結果をお伝えします。重症度はAHIで判断します。 10秒以上呼吸が止まっている状態を無呼吸、呼吸はしているけれど浅く、SpO2(酸素飽和度:指のセンサーでわかります)が3~4%以上低下した状態を低呼吸といいます。1時間あたりの無呼吸と低呼吸の回数の和がAHIであり、正常で5未満です。40以上の重症型はすぐに治療に移ることがすすめられています。

AHI20以上が健康保険を使った治療の対象となるのですが、40未満の場合は終夜ポリソムノグラフィ(PSG)という1泊入院して行う精密検査を受ける必要があります。脳波や胸部腹部の換気運動などを調べ、OSA なのかCSAなのか、どのくらい深い眠りが得られているのか、などを評価したうえで治療を検討することとなります。

診察日

土曜日 14:00~17:00(隔週)
外来診療予約専用TEL(通話料無料) 0800-800-6456【予約制】】
※諸事情により変更・休診になることがございます。あらかじめ、外来診療担当表をご確認の上、ご予約をお取りいただいてからお越し下さい。

講座・イベントのご案内

医学健康講座

※時間…14:00~15:00/会場…STRホール(新百合ヶ丘総合病院3F、定員150名、先着順)
11月8日(水) 潰瘍性大腸炎の内科治療について
オータムコンサート
消化器内科 医長 中田 高央 先生
11月15日(水) 血尿について ~もしかしたら膀胱がん?~ 泌尿器科 平澤 侑來 先生
11月16日(木)

知っておきたい糖尿病

糖尿病内科 部長 西野 和義 先生

11月29日(水)

不整脈と脳梗塞 ~予防できる脳梗塞があります~

循環器内科 吉竹 貴克 先生

市民医学講演会

※時間…14:30~15:30
11月2日(木) ~我慢しない! 手足のしびれ・痛み~
脊椎脊髄の最新治療とは
脊椎脊髄末梢神経外科
医長 松岡 秀典 先生
稲城市立
iプラザ ホール(定員150名)
11月21日(火) 知っておきたい狭心症・心筋梗塞 循環器内科
医長 小西 裕二 先生
小田急ホテル相模大野
8FフェニックスⅢ(定員120名)
11月28日(火) ~がんになった時に知っておくべき~
最新のがん(肺がん)医療
呼吸器外科
統括部長 小田 誠 先生
町田ベストウエスタン
レンブラントホテル(定員120名)
11月30日(木) 脳血管内治療について
~最適な治療方法を選択するために~
脳神経外科
部長 糸川 博 先生
小田急ホテル相模大野
8F相模野(定員120名)

※ 講座の講師及び演題は予告なしに変更になる場合がございます。

  • ■11月14日は世界糖尿病デーです。この日にちなんで当院でも糖尿病イベント展示を行います。
    ぜひお立ち寄りください。
    • 会期 :11月14日(火)~11月21日(火)
    • 会場:新百合ヶ丘総合病院 1階STR広場

2017年9月の救急車受け入れ台数は588台でした。