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新百合ヶ丘総合病院

栄養管理科コラム

2019年1月号

大人の食物アレルギー
花粉-食物アレルギー症候群(PFAS)とは?

花粉のアレルギーと聞くとスギやブタクサなどが知られ、これらのピークがそれぞれ2~4月、8~10月で地域や気象条件により花粉の飛散時期が異なるものの、実は他の花粉も含めると一年中何かしらのアレルギーを引き起こす花粉は存在しています。


花粉症患者が、野菜や果物を生で食べた時に唇・口・喉などにイガイガ感やかゆみ・腫れなどアレルギー症状を引き起こす、口腔アレルギー症候群(Oral allergy syndorome-OAS)を「花粉-食物アレルギー症候群」(Pollen-Food Allergy Syndrome-PFAS)と呼んでいます。PFASは、花粉症の原因物質と似た物質が果物等の食物に含まれているから起こると言われています。PFASは生の果物で症状が出ることがありますが、加熱で加工されると(ジャムやコンポート等)、症状が出なくなるのも特徴です。

口腔アレルギー症候群 一覧

花粉とPFASを生じる主な果物や野菜の例
  • ①【シラカンバ、ハンノキ】リンゴ、西洋梨、さくらんぼ、杏、アーモンド、じゃが芋、キウイ、マンゴー等
  • ②【スギ】トマト等
  • ③【オオアワガエリ】メロン、スイカ、トマト、じゃが芋、キウイ、オレンジ、ピーナッツ等
  • ④【ヨモギ】セロリ、ニンジン、マンゴー等
  • ⑤【ブタクサ】メロン、スイカ、きゅうり、ズッキーニ、バナナ等
  • ⑥【ヨモギ】セロリ、ニンジン、マンゴー等
  • ⑦【ブタクサ】メロン、スイカ、きゅうり、ズッキーニ、バナナ等
  • ⑧【プラタナス】ヘーゼルナッツ、リンゴ、レタス、とうもろこし、ピーナッツ、ひよこ豆等
※ラテックス(ゴム手袋やゴム風船に含有する成分)のアレルギーがある人…キウイ、バナナ、アボカド、マンゴー等に注意が必要。

食事ではどんなことに気を付ければ良いですか?

アレルギーを起こしやすい食品を避けるだけでなく、炎症物質である「ヒスタミン」を体内で生成しにくくするようにしましょう。
①ヒスタミンは高脂肪の食事で生成されるので、油脂の多い肉や揚げ物、マーガリン、マヨネーズ等食品やアルコールを避けましょう。
②青魚、アーモンドやナッツ類を摂るようにしましょう。ヒスタミンの生成を抑え、アレルギー症状を緩和してくれます。但し、摂りすぎると高脂肪になるので気をつけましょう。
③脂溶性ビタミンであるビタミンA、D、E、Kは皮膚を正常に保つので、油脂と一緒に摂るようにしましょう。その他はうなぎ、きのこ、ナッツ、納豆等の摂取も効果的です。



果物・野菜を食べて口の中で違和感がある等何かしらの症状がある場合、自己判断ではなく、早目に病院に受診しましょう。

身体に役立つ知識:豆腐の栄養

豆腐の材料の大豆は10月頃に収穫され、貯蔵し、余分な水分を飛ばすと大豆自体が締まります。これを「新物大豆」と呼び、年末~年明けに出回ります。新鮮な大豆を使用して作るこの時期が豆腐の旬と言えます。栄養面では大豆は別名「畑の肉」と言われるくらい、たんぱく質が豊富です。体や臓器の構成成分で免疫抗体等の原料になる「たんぱく質」、骨や歯の材料になる「カルシウム」、骨を形成し酵素の働きをサポートする「マグネシウム」、むくみを解消に役立つ「カリウム」が豊富です。


ちなみに・・・豆腐“豆”知識

豆腐のルーツは諸説あるものの、中国から遣唐使により日本に伝えられた説が有力です。豆腐は大豆が腐ったものではないのに、「腐」という漢字が使われているのはなぜでしょう。「腐」=腐った物という意味ではなく、ブヨブヨと軟らかい物の形態を指しているそうです。豆“腐”という字を嫌って、「豆富・豆冨」とあえて記載している店もあります。


【新百合ヶ丘総合病院 ある日のお食事】