精神科(心療内科)

すぐに役立つ睡眠法 香りと脳


アロマの香りの効用

香りは脳の働きを活性化したり穏やかにする働きがあります。反対に、脳の働きを低下させてしまうこともあります。脳波を分析したり、脳の血流量を測定するとそのことがよくわかります。

例えば、アロマテラピーで使うエッセンシャルオイルの効果を脳波で測定すると、図1に示すような結果が見られます。三者を比較すると、赤色で表現したアルファ波がラベンダーの香りでは顕著に増えています。これはラベンダーの香りによって脳の働きが円滑になり、穏やかな気持ちすなわちリラクセーションがもたらされることを示しています。


コーヒーの香りによるアルファ波の相違

レモンの香りには、蒸留水と比べて赤色の範囲の差がないように(図2)、ラベンダーのような作用はありません。次に脳の活性度を表すP300という脳波を測定してみると、レモンでは赤色で示したP300が他のものより大きくなっています。このことからレモンには脳の活動を活発にする作用があることがわかります。

コーヒーの香りによるアルファ波の相違

このように脳波を利用するとエッセンシャルオイルの作用の違いをはっきりとみることが出きます。

一方、悪臭の場合はどうでしょうか。悪臭の代表であるタバコの臭いを普段タバコを吸わない人に嗅いでもらいました。すると、時間が経つにつれてアルファ波が少なくなり、30分もタバコの臭いの中にいるとアルファ波は極端に減少してしまいます(図3)。
最近、副流煙のことが話題になっていますが、やはりタバコの臭いは脳の機能を円滑にさせなくしてしまうのです。

コーヒーの香りによるアルファ波の相違

もう一つ、香水の例をお示しします。(図4)これは、ヴァーベナという香りですが、この香水をつけていると、話し相手の脳とくに前頭葉の機能が活性化されます。それは、このように光トポグラフィという装置で脳の血流量を測定するとよくわかります。


コーヒーの香りによるアルファ波の相違

前頭葉はプランを立ててそれを適切に実行する指令を出す部位ですが、ヴァーベナによってその部位が活発に働くようになれば、会話がはかどりコミュニケーションがスムーズにいくようになります。

香りは第三の感覚と言われ、視覚や聴覚ほど大切さが認識されていません。 実は、香りは脳に直接働きかけ、その働きを変化させる重要な感覚です。 香りを上手に使って脳の働きを円滑にしたり活性化する工夫をすれば、毎日の生活がより豊かになることでしょう。