各科紹介

糖尿病・内分泌代謝内科 甲状腺(バセドウ病)

甲状腺の機能

甲状腺ホルモンを作り、血液中に一定の量を分泌している。甲状腺ホルモンは、全身の細胞の新陳代謝を活発いする働きがあり、胎児期から子供の時期は、脳や骨格、筋肉の発達や成長に関わっている。

甲状腺の機能


甲状腺ホルモンが多いと
・意欲が異常に高まる、イライラする、不眠
・脈が速くなる、動悸がする、不整脈
・疲れやすさがある、だるさがある
・暑がる、やたらと汗をかく、微熱が続く
・手が震える
・食欲が高まる、食べているのに体重が減る
・下痢、便の回数が増える

甲状腺ホルモンが少ないと
・気力が出ない、気分が沈む(うつ状態)
・脈が遅い、低血圧
・寒がり、冷え症、低体温
・むくみがある、疲れやすい、声がかれる
・眠い、物忘れしやすい
・便秘、体重が増える
・筋肉がつりやすい、皮膚がかさかさになる

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バセドウ病とは

甲状腺ホルモンが過剰に作られる病気、すなわち甲状腺機能亢進症を起こす代表的な病気です。
甲状腺ホルモンは全身の新陳代謝を高めるホルモンであるため、このホルモンの異常高値によって代謝が異常に活発になることで、心身に様々な影響を及ぼす。この自己抗体産生が引き起こされる原因は、2007年現在不詳である。過度なストレス・過労が発症・再発に関与しているという説もある。また遺伝の影響もある程度あると考えられている。

ほかの甲状腺の病気と同じように女性に多い病気ですが、その比率は男性1人に対して女性4人ほどです。甲状腺の病気全体の男女比は、男性1対女性9の割合ですから、甲状腺の病気のなかでは、比較的女性の比率が高い病気なのです。 発病年齢は、20歳代、30歳代が全体の過半数を占め、次いで40歳代、50歳代となっており、青年から壮年に多い病気といえるでしょう。

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バセドウ病の原因

バセドウ病は、甲状腺の機能が亢進し過剰に甲状腺ホルモンを作る病気です。免疫が関係するのですが、免疫は侵入した外敵を攻撃し、健康を維持するための大切な仕組みです。しかし、まれに自分自身の体を攻撃目標とする抗体を作ってしまう病気があります。これを「自己免疫疾患」といい、バセドウ病もこの一種なのです。

この病気は、甲状腺を異常に刺激する抗体が自分の体のどこかで作られています。自分の体を攻撃する抗体が作られてしまう原因はわかっていません。この抗体が、甲状腺刺激ホルモンの代わりに甲状腺を刺激し、どんどん甲状腺ホルモンを作らせてしまうのです。また、バセドウ病の患者様の15%くらいは親・兄弟も同じ病気にかかっており、このことから考えると、遺伝的な素質もある程度関係しているようです。

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バセドウ病の症状

甲状腺腫

甲状腺のはれのことをいいます。甲状腺腫には、2つの症状があり、

・びまん性甲状腺腫・・・甲状腺全体がそのままの形ではれる
・結節性甲状腺腫・・・部分的にしこりができる

バセドウ病の場合は、「びまん性甲状腺腫」の方になります。人によってはれの程度は様々ですが、一般的には若い人の方が大きくなりやすい傾向があり、くびの前面が全体的にふくらみ、くびが太くなったように見えます。これに対して、年をとって発病すると、甲状腺腫は小さいという傾向があります。

甲状腺腫の大きな人は薬による治療が難しく、手術や放射性ヨウ素(ヨード)治療(アイソトープ)の適応となる場合が多いようです。


びまん性甲状腺腫

結節性甲状腺腫

眼球突出

バセドウ病による目の異常な症状をバセドウ眼症といいますが、通常、バセドウ病による眼球突出は実際にはそう多い症状ではなく、発病前と比べて、はっきりわかるほど眼が出てくる人は5人に1人ほどです。 また眼球が突出する症状がでなくても、上のまぶたがはれたり(眼瞼腫張)、まぶたが上の方に引っ張られるため目が大きくなったように見える(眼瞼後退)こともあります。


動悸など(甲状腺ホルモンの過剰)

甲状腺ホルモンは、体の新陳代謝を活発にするホルモンです。
しかし新陳代謝が異常に活発であるということは、無駄なエネルギーの浪費を意味し、中でも、代表的な症状が動悸です。息切れとともに多い症状であり、患者さんのなかには、寝ていても動悸が気になって眠れないという人もいます。
これは、バセドウ病では代謝が亢進するために、普通の人よりたくさんの酸素が必要になり、じっとしていても走っているのと同じような状態にあるためです。
いつでも心臓が余分に働き、それが、動悸という自覚症状になるのです。
普通じっとしている状態では、脈拍は1分間に 60~80程度ですが、バセドウ病の患者様の場合は100を超えることもあります。ただし、高齢になると脈拍が増えないこともあります。

症状としては、
・疲れやすい(いつもゴロゴロしている)
・手足や体のふるえ(とくに指先のふるえが目立ち、文字が書きづらくなったり、お茶をくむ時にこぼすようなこともあります)
・暑がりになり、汗をたくさんかく(いつも運動している状態)
・食欲はあるのに太らない、あるいはやせる(エネルギーの消費が激しいため)
(得に男性や年齢が高い人に多く、ひどい場合は1~2ヶ月で10kgもやせることがあります)
・下痢をしがちになる
・皮膚がかゆくなる
・筋肉が衰える
・精神的に不安定になる
・イライラする
・集中力がない
・落ち着きがない

体がこの状態では、思うようにいきません。このような症状を改善するためにも、きちんとした治療を受ける必要があります。