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糖尿病・内分泌代謝内科 主な治療法

バセドウ病の検査

バセドウ病の検査は、血液検査が中心で、血液中の甲状腺ホルモンの量を測定し、過剰になっているかどうかを調べることです。またバセドウ病であれば、甲状腺を刺激する特殊な抗体(TSHレセプター抗体)が血液のなかから検出され、この抗体が存在すれば、バセドウ病と診断されます。
多くの方は血液検査で診断がつきますが、なかには血液検査だけでは診断がつかない人もいます。その場合は、 アイソトープ(放射線ヨウ素)検査を実施します。これは、ヨウ素が甲状腺に集まりやすい性質を利用したものであり、バセドウ病であれば、甲状腺ホルモンを大量に作るために、甲状腺に非常に多く放射性ヨウ素が集まります。
検査方法としては、患者さんにヨウ素のアイソトープ(放射性ヨウ素)を服用してもらい、アイソトープが甲状腺全体にたくさん集まれば、バセドウ病と診断します。

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バセドウ病の治療方法

内服薬治療(抗甲状腺薬、場合によりヨウ素剤)

甲状腺ホルモンの合成を抑える薬(抗甲状腺薬)を、規則的に服用する方法で、患者さんの状態に応じて、適量の薬を飲んでいれば、1~3カ月で、血液中の甲状腺ホルモンの濃度が正常になります。そうなれば自覚症状もとれ、普通の人とまったく変わらない生活ができるようになります。
服薬治療で大事なことは、定期的に甲状腺ホルモンの量を測定しながら、適量の薬を服用することです。バセドウ病の病勢が軽い方の場合は、抗甲状腺薬の必要量が減少していきます。


アイソトープ(放射性ヨウ素)治療

放射性ヨウ素を服用して、甲状腺に集まった放射性ヨウ素の働きで甲状腺の細胞の数を減らす方法です。甲状腺細胞の数が減少すれば、分泌される甲状腺ホルモンの量も少なくなり、放射性ヨウ素を服用後、およそ2?6カ月で甲状腺ホルモンの分泌は減少してきます。手術のように傷が残らず首の腫れが縮小し、薬より早く治るのがこの方法のよいところです。

ですが、同じように治療しても細胞が減りすぎて、逆に甲状腺の機能低下を起こす場合があり、残念ながら、これを完全に防ぐことはいまのところ困難です。 しかし甲状腺の機能低下は、甲状腺ホルモン薬を服用していれば簡単にコントロールでき、甲状腺ホルモン薬自体には副作用はありません。


手術療法

過剰にホルモンを分泌している甲状腺を切除する方法で、手術は基本的に全身麻酔で行い、ホルモンの過剰産生を是正するためです。
手術療法を行う目的は、 「内服薬を必要としない甲状腺機能の正常化」ですので、これを実現するために、「甲状腺亜全摘術(適正な量の甲状腺を残し、残りの甲状腺を切除するという方法)」を標準方法として採用しています。

しかし、残す甲状腺の量が多いと機能亢進症が再発し、少ないと機能低下症になります。さらに、患者さんごとに適正な甲状腺の量は異なるため、残すべき適正な量を手術前に予測することは困難です。 一方で、機能亢進症の再発がみられる患者さんもいるので、再発は手術後何年経っても起こる可能性があり、生涯にわたり検査が必要となります。

手術療法が望ましい患者さんには、甲状腺の全て、またはほぼ全てを切除することをお勧めしています。この手術方法によって、手術後に再発することはなくなりますが、一方で全ての患者さんが甲状腺機能低下症になるため、甲状腺ホルモン薬の内服が必要となります。

甲状腺ホルモン薬を飲み続けるということに抵抗がある方もいるかもしれませんが、機能亢進症に比べて心身への負担も少ないですし、内服する量が決まれば甲状腺機能は一定になり体調も安定します。副作用の心配もなく、長期の処方も可能になりますので、通院回数も少なくなります。