2020年11月掲載
がんによる痛みを緩和して、生活しやすくするために
がん性疼痛看護認定看護師 栗原 香織
がん性疼痛とは何か?
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「がん性疼痛」という言葉をご存知でしょうか? 日本人の2人に1人ががんになるといわれる時代になり、がんの治療(手術や抗がん剤治療・放射線治療など)やがんの進行状態によって痛みを抱える人が増えています。「がん性疼痛」とは、からだに生じる痛みだけでなく、こころの辛さや生活する中での辛さを全般的に指しています。
からだの痛みをとるために使用される医療用麻薬やその他の鎮痛剤は、使用する患者さんの苦痛を軽減させ、社会生活をする中で役立つ薬剤になっています。痛みを我慢していると、からだが辛いだけでなく集中力が途切れやすくなったり、趣味や楽しみを満喫できなくなったりしてしまい、生活の中のいろどりが失われてしまいます。薬剤の使用により、十分に痛みは緩和することができます。
当院の緩和ケアチームについて
がんの患者さんやご家族が抱える辛い体験をサポートするのが緩和ケアチームです。緩和ケアチームは医師・看護師・薬剤師・リハビリテーションスタッフ・社会福祉士などで構成され、これら様々なスタッフが患者さん・ご家族に関わらせていただきます。患者さん・ご家族の持ついろいろな辛さを軽減させるために、日々活動しています。
現在の活動
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2020年5月にオープンした緩和ケア病棟で、がんの患者さんと日々多くのからだの痛みやこころの辛さに向き合う生活をしています。その中で私はがん性疼痛看護認定看護師として、患者さんの心身の不調を聞きながら医師や薬剤師と適した薬剤を調整したり、リハビリ部門や社会福祉士などの職種の協力を得たりして、生活する中での不便さを解決できるように関わらせていただいています。
現在は社会復帰のためのリハビリ療養や、療養をしながらご家族との有意義な時間を過ごす場所となっています。そのため四季のイベントを大切にし、患者さん自身がリハビリ目的の飾りつけなどで、病棟はいつも賑やかな景色を見せてくれています。
がんと診断された時から、緩和ケアはあなたのそばで一緒に頑張ります。毎日をあなたらしく生きるためにおぼえてください、 『緩和ケア』。
がんの患者さんやご家族が抱える辛い体験をサポートするのが緩和ケアチームです。緩和ケアチームは医師・看護師・薬剤師・リハビリテーションスタッフ・社会福祉士などで構成され、これら様々なスタッフが患者さん・ご家族に関わらせていただきます。患者さん・ご家族の持ついろいろな辛さを軽減させるために、日々活動しています。
緩和ケア病棟のご利用については、こちらをご覧ください。